頭蓋骨縫合早期癒合症 ズガイコツホウゴウソウキユゴウショウ

初診に適した診療科目

頭蓋骨縫合早期癒合症はどんな病気?

頭蓋骨縫合早期癒合症とは、何らかの理由によって頭蓋骨のつなぎ目が通常よりも早く閉じてしまう状態を指します。頭蓋骨というのは、もともとはいくつかの別々の骨が組み合わさって構成されています。幼少期にこれらの数種類の骨のつなぎ目が癒合するのですが、この疾患では、これらの骨が癒合する時期が通常よりもかなり早くなってしまいます。

主な症状

頭蓋骨縫合早期癒合症とは、早期に縫合した部分が正常に育たないために頭蓋の形が歪む症状のことです。大きさが脳のサイズよりも小さいと脳の圧力が高まってしまい、脳の発達が妨げられます。そのため知能や運動能力に発達の遅れが見られることもあります。ただし、必ずしも脳圧や発達に影響があるわけではなく、未治療のまま大人になっても知能などに影響のない人もいます。

主な原因

頭蓋骨縫合早期癒合症の原因については、先天性の遺伝子異常による発達障害により、頭蓋骨の形が正常に成長せず、本来結合すべきところまで成長する以前に、周囲と結合してしまうためであると考えられています。また逆に一部分だけが異常発達してしまうために、他の部分の成長を圧迫し、結合するべき部分で結合せず、連鎖的に奇形を発生させることでも起こります。

主な検査と診断

頭蓋骨縫合早期癒合症は検査方法を見つけてみればいいことがあります。さらにいくつかのものでは関連する遺伝子の一部が見つかっているといったことがありますが、やはり原因についてはよくわかっていないことが多く、そして、特発性のことがほとんどです。また、確率としてどの程度で発症するものなのかというと、10万人にひとりくらいといわれていて、年間数十人くらいということになってます。

主な治療方法

頭蓋骨縫合早期癒合症の治療法は、手術が主となります。骨の形が歪むため、早めに手術した方が、将来的に障害になりにくいです。ただし手術は、生後三ヶ月以上経ってからの方が良いとする意見も多く、それでいて1歳以下のうちに手術を行ったほうが良いとされています。骨延長を行うために、頭蓋骨にプレートを入れる場合もありますが、危険性はそれほど高くはありません。