クリプトスポリジウム症 クリプトスポリジウムショウ

初診に適した診療科目

クリプトスポリジウム症はどんな病気?

クリプトスポリジウム症は原生動物が人間などの哺乳類の腸に寄生することで発症する寄生虫病です。罹患した人から排出された嚢包体を飲食を通じて経口感染します。我が国においてはプールやクリプトスポリジウムに汚染された水道水や食物が原因となって発生し、水道水が原因となった際は集団感染が発生するため、水道事業者による監視や医師による届出が義務付けられています。

主な症状

クリプトスポリジウム症の症状は、水溶性の下痢、腹痛、嘔吐、吐き気、発熱などが挙げられます。下痢は3日~1週間続き、有病期間は2日~30日です。伝染力が収まっても、数週間は他人へ移す危険性があります。感染力は非常に強力ですが、食事前の念入りな手洗い、水の煮沸などでの予防は効果があると考えられています。重症化すると、膵炎を引き起こすことがあります。

主な原因

クリプトスポリジウム症は感染症で、家畜や哺乳動物が保中宿主であり、感染経路は感染者・感染動物の糞便に接触し、二次的に汚染された食物を口にする事による経口感染です。クリプトスポリジウムのオーシストの形で存在しており、塩素系の漂白剤など消毒剤にも高い抵抗性があるため、プールなどの水遊び、汚染された水道水や食物が原因となりやすくなります。

主な検査と診断

クリプトスポリジウム症の検査方法は、検便や血液検査によって実施します。患者の便を集卵法という方法を用いて濃縮し、顕微鏡で検査し病原中の存在を確認します。また、患者の便をこの病気の簡易キットを用いて検査することによって、便内の抗原を検出できます。さらに、血液検査で血液の抗体を検査すれば、この病気による異常を検出する事ができます。

主な治療方法

クリプトスポリジウム症とは、家畜や犬や猫など小動物の腸管に存在する、クリプトスポリジウム原虫の卵嚢子による消化管感染症のことで、原虫が小腸の腸管上皮細胞の微絨毛に入り込み分裂と増殖を繰り返すことで発症します。この病気の治療法は確立されていないため、対症療法による治療が中心となります。水分と電解質のバランスを調節し、予防に努めましょう。