顎骨腫瘍 ガクコツシュヨウ

初診に適した診療科目

顎骨腫瘍はどんな病気?

顎骨腫瘍は、 顎の骨の中に発生する良性の歯原性腫瘍です。歯を作る組織から増殖するものと、歯に原因が無くて起こるものがあります。また口腔腫瘍の約一割を占めており、歯原性腫瘍の中でも頻度が高い腫瘍となります。症状は初期の段階では無く、ゆるやかに腫瘍の増大に伴い、顎が大きく腫れたり歯並びが悪くなったりする事があります。X線やCTで検査したのち、手術で腫瘍を摘出します。

主な症状

顎骨腫瘍は、初期の段階では症状が現れることはありません。しかし、腫瘍が大きくなるにつれて顎の骨に膨らみが見られるようになります。さらに腫瘍が大きくなると腫瘍に顎の骨が吸収されてしまい、骨の感触が乾いた皮のように感じられる羊皮紙様感と呼ばれる状態になります。また、歯が傾いてしまったり、埋伏するなどの状態が認められるようになります。

主な原因

顎骨腫瘍の主な原因としては、生活習慣などがあります。この病気は顎の骨に発生する良性の歯原性の腫瘍で、頻度が高いという特徴があります。この疾患の主な要因としては、喫煙習慣、過度の飲酒、むし歯の放置、不適合な補綴物の使用などがあります。また、白板症など、がんと係わり合いがある病状との関係も頻繁にあることが指摘されており、これらの要因が重視されています。

主な検査と診断

顎骨腫瘍の検査方法は、口腔内を診察して腫瘍の状態を確かめます。X線やCT検査で画像診断を行います。X線では、患部での境界がはっきりとした単房性や多房性、蜂の巣状の透過像を確認できます。病変した腫瘍の一部を採取して顕微鏡検査を行う生検を行い確定診断をします。血液検査で出血の傾向や基礎疾患の有無、また、腫瘍マーカーの検査も行う場合があります。

主な治療方法

顎骨腫瘍の治療法は、手術による治療が一般的に行われています。この手術では多くの場合、腫瘍のある部分の切除が行われ、これに伴い疾患の進行度により周囲の部位も切り取る場合があります。手術後には放射能治療や投薬療法を引き続き行い、慢性的な疾患を防止するために長期的に治療を行います。また、切除部分に対しても噛み合わせなどの影響により適切な補助具を取り付けるとになります。