音声障害(発声障害)

初診に適した診療科目

音声障害(発声障害)はどんな病気?

音声障害(おんせいしょうがい)とはどんな病気かというと、「声が変だな」という状態のことをいいます。原因として、声帯自体の異常、声帯の動きの異常、声のエネルギーとなる呼気の異常、などがあげられます。声帯の慢性・急性の炎症、ポリープ、結節、腫瘍などが声帯自体の異常として挙げられます。喉頭麻痺(こうとうまひ)、声帯麻痺、痙攣性発声障害、過緊張性発声障害、心因性発声障害などが、動きの異常です。肺活量が低下する肺の病気など、呼気に関する病気でも症状が出る場合があります。

主な症状

音声障害の症状とは、いつもの自分の声ではないというもので、具体的には、声がかれる、声がかすれる、声がつまる、声が出せないという状態です。また、声が通らない、女性であるのに低い声しか出ない、男性であるのに高い声しか出ない、など、自分の出したい声が出せないという状態も含まれます。

主な原因

音声障害を発症する原因として多いものに、声の出しすぎがあります。発声時に声帯は一秒間に約150回振動しますので、声をよく使うとそれだけ声帯に負荷がかかることになります。長時間負荷をかけ続けると、その結果、炎症をおこし声がかすれてしまいます。喉頭麻痺や声帯麻痺は原因不明のことが多いですが、甲状腺がんなどの腫瘍が原因で起こることがあるので、しっかりした検査が必要です。

主な検査と診断

音声障害の検査方法としては、声帯の状態を鼻から入れる内視鏡で検査する、喉頭内視鏡検査があります。音声専門の施設では、他に、喉頭ストロボスコープという検査もあり、喉頭内視鏡検査に続けて声帯粘膜の細かな動きが観察できるため、声帯の微小病変を見つけだすのに有用です。音響分析は声の成分を分析して雑音が混じっているか、音として安定しているか、などを評価できます。音声機能検査は発声時の呼気の流れを検査でき、うまく呼気を声にできているかなどを測定します。これらの検査を行い、総合的に音声障害の原因を調べます。喉頭がんが疑われる場合は、組織を採取して病理学的検査も行います。

主な治療方法

音声障害の治療法は、大きく分けると、手術・投薬・音声治療(音声リハビリ)の3つです。原因によって治療法は異なり、これらを組み合わせて行う場合もあります。まずは診断が大切ですので専門的な検査を行える音声外来を受診してください。