慢性好酸球性肺炎 マンセイコウサンキュウセイハイエン

初診に適した診療科目

慢性好酸球性肺炎はどんな病気?

慢性好酸球性肺炎とは、主に中年の女性に多く、数週から数ヶ月の経過で発熱・咳・呼吸困難などがみられる疾患です。胸部X線画像では末梢性の浸潤影がみられ、血液検査では好酸球やCRPの増加がみとめられ、肺生検では好酸球の浸潤像がみられます。治療には、少量のステロイドを長期間投与する方法が用いられますが、減量や中止により再発しやすいので注意が必要です。

主な症状

好酸球性肺炎では、いずれの種類でも全身倦怠感・発熱・せき・たん・息切れ・呼吸困難といった症状がみられ、その中で特に慢性好酸球性肺炎になると、寝汗などが加わり、発症期間が数ヶ月の長期にわたります。発症が長期に及ぶことにより、体重の減少も起こってきます。また、喘息と関連付けられることもほかの種類にはみられない大きな特徴です。

主な原因

慢性好酸球性肺炎は、寄生虫・真菌抗原(カビ)・薬剤(ペニシリン)・細菌がもとになって発症していると考えられており、特定が可能な症例もありますが、、多くの場合ははっきりとした原因は特定できません。ただし、単純好酸球性肺炎とは異なり、喫煙との関連性は見受けられず、むしろ発症者のうちに喫煙者は少数派というデータも残っています。

主な検査と診断

慢性好酸球性肺炎の検査方法は、血液検査や気管支鏡検査、画像検査などによって行います。血液検査では、末梢血好酸球や白血球などの増加が見られます。また気管支鏡で組織を直接採取し、好酸球の増加などをチェックできます。さらに胸部レントゲンやCT検査などの画像検査を用いることによって、肺の内部の病状を視認することが可能になります。

主な治療方法

慢性好酸球性肺炎の治療法としましては、基本的には一ヶ月も過ぎれば自然に回復していくのが普通なので、とくに気にならなければ治療の必要はありません。しかし炎症を抑える副腎皮質ホルモン薬(ステロイド)が効果的です。少量の副腎皮質ホルモン薬(ステロイド)で非常に症状はとても良くなります。また病状の再発はほとんど見られなくなります。