腹膜中皮腫 フクマクチュウヒシュ

腹膜中皮腫はどんな病気?

腹膜中皮腫という病気は、中皮細胞から出来るがんの事です。発生する場所が腹膜の場合を特にそのように言います。胸の痛みや咳、大量の胸に液体がたまる胸水などが主な症状でさらにがんによって体の他の部分に転移するとがんによって別の症状に変化します。昔は良性と悪性があるとされてきましたが、現在では悪性腫瘍のことを意味するようになっています。特徴的な症状がなく早期発見が難しいとされます。

主な症状

腹膜腫瘍には、原発性と続発性があり、原発性の腫瘍は、腹膜中皮腫と呼ばれる悪性腫瘍が代表的で比較的まれな病気です。しかし、中皮腫全体の約4分の1を占めています。腹痛・腹部膨満感・発熱・全身の倦怠感・体重の減少など、さまざま症状が現れ、進行が早く6カ月以内に死亡することもあります。さらに腹部膨満感を中心に吐き気や嘔吐・食欲不振・腹痛などがみられる場合、すぐに受診することが必要となります。

主な原因

腹膜中皮腫の主な原因は、多くの場合で石綿によるものです。この物質の曝露が発癌性が高いものであることから、腹膜に影響を及ぼします。この病気の発病までの期間は数十年単位と比較的長く、吸い込んだアスベストによって引き起こされる炎症が腫瘍化する事を促進するという特徴があります。この病気は職業上のものが多く、アスベストを取り扱う仕事での発症が多いという特徴があります。

主な検査と診断

腹膜の中皮腫には、原発性と続発性があります。その中での原発性の腫瘍が腹膜中皮腫といわれる悪性の腫瘍です。比較的まれな病気です。その検査方法はまずは、問診でアスベストの暴露歴がないかを十分に聞きます。その他に腹部超音波検査や腹部CT検査をして腫瘍の広がりを調べます、そして確定診断するためには腹水の細胞診をするのがいいとされますが判定が難しいです。

主な治療方法

腹膜中皮腫は腹膜に出来た腫瘍を外科手術で切除すると治すことが出来ます。良性の腫瘍の場合は切除手術だけで完治させる事が可能です。悪性の腫瘍場合は腹膜の腫瘍を摘出した後に、抗がん剤を注入する治療法で再発を予防することが出来ます。腫瘍のサイズが小さい時は、抗生物質や抗がん剤を使った化学療法を受けることで、吐血や腹痛を治すことが出来ます。