軟性白斑はどんな病気?

糖尿病を患っている方の一部に起こる、糖尿病性網膜症の初期段階を単純網膜症と呼びます。この時期に網膜に白斑ができることがありますが「網膜白斑」と呼びます。白斑には、硬性と軟性の2種類の白斑があります。毛細血管になる前の細動脈が閉じ、その下流の毛細血管が塞がってしまうためにできる白斑を軟性白斑(なんせいはくはん)と呼びます。

軟性白斑の主な症状は?

軟性白斑の症状は、主に網膜に白くてその境界がややぼやけている扁平な病変が現れます。綿花のように柔らかい感じの白斑のため綿花状白斑とも言われており、網膜の血管が詰まることによってできます。この病変は、毛細血管の閉塞に伴って視神経繊維が浮腫・膨化したもので、網膜の循環障害や虚血の存在を意味する重要な所見です。進行すると、網膜剥離や緑内障から失明にいたることもあります。

軟性白斑の主な原因は?

軟性白斑の原因の多くは、糖尿病の合併症によるものです。糖尿病を患うと血糖値が高くなりますので、高血糖によって網膜の血管が詰まり、酸素が欠乏することによって、この症状が起こります。網膜内で酸素が欠乏する箇所は、血管が詰まった箇所にとどまらず、周辺部にも波及していきますので、この症状が出る範囲もだんだんと広がっていきます。

軟性白斑の主な検査と診断方法は?

軟性白斑の検査方法は、眼底検査です。眼底検査とは、眼底鏡を使って、瞳孔の奥の写真をとり、その写真から、網膜や血管、視神経を観察し、眼に関する病気を発見する検査です。この眼底検査でとった写真から、血管のつまりなど異常を見つけます。こうして、眼底検査で病気を発見するのです。眼底検査自体は、定期検査などで受診できるため、一般の眼科でも検査を受けることができます。

軟性白斑の主な治療方法は?

軟性白斑の治療法は降圧薬、透析療法によって行います。降圧薬の使用は最初の24時間は拡張期圧100mmHgから110mmHgまでに納め、降圧はカプトプリル、ニフェジピンといった内服薬もしくはニトログリセリンなどの注射薬を用います。また褐色細胞腫の疑いがあるのならα1遮断薬を中心とした降圧治療となります。高度の腎不全がある場合は透析療法による治療を行います。

軟性白斑の初診に適した診療科目