通過症候群 ツウカショウコウグン

初診に適した診療科目

通過症候群はどんな病気?

通過症候群というのは、脳が何らかのダメージを受けた場合に起きる障害のことです。意識障害であるケースが多いのが特徴といえます。原因が脳であるため、治療方法は確立されていませんが、対症療法で改善が見られるケースはあります。症状としてはうつ状態、記憶障害、幻覚、情動障害、その他いろいろな症状と併用して発症するケースがあります。

主な症状

通過症候群は、意識障害を除くあらゆる精神症状が見られます。全般的な精神機能の低下で、何もしない状態が続いたり、うつ状態やそう状態など気分の異常や、すぐ忘れ、見当違いのことを言うなどの記憶障害、幻覚や妄想で事実と違うことを思い込んだりします。興奮し、攻撃性があらわれる場合もあります。完全に回復に向かうか、痴呆、人格変化といった障害を残すのか、どちらかに移行していきます。

主な原因

通過症候群は、脳器質症候群を引き起こすあらゆる疾患が原因となり得ます。交通事故などによる外傷、脳腫瘍、ウイルスや細菌や寄生虫などによる感染症、ベーチェット病や全身性エリテマトーデスなどによる脳の炎症、脳梗塞や一酸化炭素中毒による脳の血行障害、アルツハイマー病やピック病やパーキンソン病などの変性疾患など、その要因は非常に多く存在しています。

主な検査と診断

通過症候群の検査方法については、まず人格障害の原因となっている疾病歴について詳細に調査し、本人だけではなく、周囲の家族、介護者に問診を行い、詳細に客観的事情を聞き取ります。次に原因となっているのが疾病そのものによるものなのか、またはその他の心理的原因によるものがどの程度関わっているのかを区別するために、血液検査や感染症の検査を行います。

主な治療方法

通過症候群の治療法は、一般的に安静にしていると改善することがありますが、薬物投与による治療も少なくありません。自然治癒も可能ですが、高い確率で脳障害の後遺症を患うことがありますので注意が必要です。主に、精神科や心療内科などで処方される薬物の投与で回復するとされています。重症の場合は脳神経外科などでの診療を受けて、手術の可能性もありますが基本的には稀な例です。