先天性表皮水疱症 センテンセイヒョウヒスイホウショウ

初診に適した診療科目

先天性表皮水疱症はどんな病気?

先天性表皮水疱症は皮膚の表面に刺激が加わると水疱ができる遺伝性の病気です。厚生労働省に難病指定されています。原因は遺伝子の変異によるものですが、水疱は日常生活の軽い刺激でも生じます。水疱の発生が繰り返されて重症化した場合には皮膚が癒着し、日常生活に支障を来します。水疱には軟膏を塗る、創傷被覆剤で癒着を防ぐ、といった治療が行われますが、皮膚に刺激を与えないよう保護することが何より重要です。

主な症状

先天性表皮水疱症は遺伝子の変異によって発症し、その症状は千差万別で実にさまざまなものがあり、一概に言うことはできません。しかしいずれの状態にも共通する特徴として、生まれつき、何かにこすったり、ぶつかったりした時に、その箇所に水泡が発生します。この病気を患っていることがわかった場合には、日常生活の中で、転んだりぶつかったりしないように気をつけることが必要です。

主な原因

先天性表皮水疱症の原因とは、まず人の体は外部から入ってきたウィルスや細菌、アレルギー物質に抵抗する機能が備わっています。その抗体が外部からの浸入物質を攻撃すると、皮膚に発疹や炎症を引き起こします。しかしこの病気は自身の皮膚の蛋白質等に反応してしまい、体に水泡や炎症を引き起こしてしまうのです。ちょっとした摩擦や機械的刺激にも反応してしまいます。

主な検査と診断

乳児や幼児に発症する病気である先天性表皮水疱症は、確定診断のためにいくつかの検査方法があります。その方法は、皮膚をとって光学顕微鏡で調べる皮膚生検、同じく蛍光抗体法で失損している蛋白を調べる方法、電子顕微鏡で調べる皮膚生検、遺伝子診断があります。遺伝子診断ができれば、蛍光抗体法での検査や電子顕微鏡での検査は必要ありません。

主な治療方法

症状が軽い先天性表皮水疱症なら、水疱を消す効果がある軟膏を使用した治療法で治すことが出来ます。水疱の数が多い場合は、数種類の軟膏を併用することで水疱や発疹の症状を軽くすることが出来ます。重症の時や水疱の範囲が広い時は、皮膚移植を受ける必要があります。痒みの症状がある時は、痒み止めの軟膏を患部に塗り広げると治療する事が出来ます。