硬膜外膿瘍

初診に適した診療科目

硬膜外膿瘍はどんな病気?

硬膜外膿瘍とは、関随を取り巻く硬膜とよばれる脊髄の膜の外側に化膿菌が原因の膿の傷が出来てしまい、脊髄などの周辺の組織を圧迫してしまう事を言います。
原因菌は、ブドウ球菌などの事が多くあり、体のいろいろな部位に感染症を引き起こします。
胸椎などで背中の両側が痛み出したり、持続的に続きます。寝ていても痛みが治まらないので非常に苦痛を伴います。

主な症状

硬膜外膿瘍とは脊髄を取り囲む硬膜の外側に腫瘍が発生し、脊髄などを圧迫する病気です。発生しやすいのは胸椎で、背中の両側に痛みがあります。持続性のある痛みのため、安静を保ってもおさまらず、咳やくしゃみをすると痛みが強くなります。
放置すると2~3日で両下肢が麻痺してしまうこともあります。
他の脊髄の圧迫性疾患とは違い、発熱や震えなどの全身的な炎症症状がみられることがあります。

主な原因

硬膜外膿瘍は、膿が脊椎管内硬膜外に蓄積して膿瘍になることが原因になります。この膿瘍によって脊椎や脊髄根に障害を引き起こします。
この膿瘍は褥瘡や腎周囲に発生した膿瘍が飛び火をして起こした炎症が起因になってできる膿瘍であり、炎症を引き起こす元になっている細菌の多くは黄色ブドウ球菌です。
黄色ブドウ球菌以外の細菌としては、グラム陰性菌や大腸菌などがあります。

主な検査と診断

脊髄硬膜外膿瘍は脊髄を取り囲んでいる硬膜の外側に膿瘍ができることで脊髄などを圧迫する疾患です。震え、発熱などの全身的な炎症症状が特徴と言われています。
検査方法ですが、MRI検査により行います。硬膜外腔から、硬膜外穿刺(こうまくがいせんし)を使用し膿が吸引されるかでも診断します。

主な治療方法

発熱や背部痛の症状が軽い硬膜外膿瘍なら、抗生物質を使った治療法を受けると治すことが出来ます。
経過観察して症状の悪化が見られない場合は治療を終える事が出来ます。
抗生物質の投与を受けて症状が改善されない時は、椎弓切除手術を受ける事で効果的に治療する事が可能です。
椎弓切除手術と抗生物質を使った治療を併用すれば、末期の状態でも完治することが出来ます。