性腺機能低下症

初診に適した診療科目

性腺機能低下症はどんな病気?

「性腺機能低下症」とは、性腺(精巣・卵巣)が機能不全を起こす病気です。精子や卵をつくる機能と性ホルモンを分泌する機能の両方が障害されます。性腺自体に原因がある場合と、脳下垂体からの性腺刺激ホルモンの不足による場合があります。二次性徴が現れなかったり消失する事で気づかれます。先天的な遺伝性のものと、環境要因などの後天的なものに分けられ、後天的なものは、炎症や外傷によりホルモン分泌が悪くなるものです。

主な症状

性腺機能低下症の症状としては、小児期での発症と成人期での発症では異なっており、小児期での発症ですと、二次性徴が来ない可能性もありますし、成長が不完全となり低身長になる場合もあり得ます。成長期での発症の場合には、主に性欲低下が現れます。男性不妊から判明する場合もあります。長い間放置していると、骨粗鬆症の原因にもなります。

主な原因

性腺機能低下症の主な原因としては、精巣の障害による性腺の機能の低下があります。又、中枢神経の障害による性腺の機能の低下もあります。 この症状は男児に多く、視床下部や下垂体の腫瘍や炎症といった病気が影響することもあり、性腺ホルモンの影響以外にも副腎皮質や甲状腺の異常を伴うケースがあります。この要因を把握する為には内分泌内科での検査が必要です。

主な検査と診断

性腺機能低下症の検査方法はまず血中のテストステロン値が低下を調べます。性腺刺激ホルモンの数値を測定し、数値が高いと高ゴナドトロピン性と診断されます。染色体検査でX染色体の数が一本多いという結果が出れば、クラインフェルター症候群です。頭部MRI検査と下垂体ホルモン検査に異常がみられれば、低ゴナドトロピンと診断されます。他のホルモン系統に異常がみられなければ、ゴナドトロピン単独欠損症と診断されます。

主な治療方法

性腺機能低下症の治療法としましては、男子は男子、女子は女子で治療が異なってきます。男子の場合では、男性ホルモンの注射を1ヶ月に1~2回行います。女子の場合は女性ホルモンの内服を、少量から始め徐々に増量していきます。しかし、子供を作る生殖能力を得るためには、性腺刺激ホルモンの注射など、現状よりも上位から性腺に刺激を与える治療が必要となります。