出血性脳梗塞 シュッケツセイノウコウソク

初診に適した診療科目

出血性脳梗塞はどんな病気?

出血性脳梗塞とは脳梗塞を起こしてしばらくしてから脳梗塞をおこした部分に出血が見られることをいいます。脳梗塞は血管内に血栓が詰っておこります。詰っていた血栓が溶けると血が再び血管内を流れ始めますが、その時に血管が弱っている部分から血が外部に流れ出るようになります。脳梗塞をおこしてから数日から数週間後に見られる症状で、患部が広範囲であるほど起こりやすくなります。

主な症状

出血性脳梗塞の症状としては、もろくなっている脳内血管に血液が逆流しやすくなり、その部分に浮腫が増加して炎症を起こすほか、出血を起こすことがあり、時に大量出血する場合があります。脳内の不正出血が増加するために血圧が高まり、体力の消耗が激しく、意識障害が出るときもあるほか、高血圧との合併症および脳性麻痺が残る場合もあります。

主な原因

出血性脳梗塞の原因は、脳梗塞が発生した際、脳に詰まった血栓が自然に溶解して再び血液が流れ出す、すなわち再開通にあります。脳の血管が詰まって上述した再開通が発生した場合には、梗塞によって長時間血流が途絶えた動脈壁という部位に急激に血液が流れることで、この弱体化した動脈壁から血液がにじむことになり、この病気が発生するのです。

主な検査と診断

出血性脳梗塞の検査方法として、通常の脳梗塞の検査と同様に頭部CT検査と頭部MRI検査、脳血管造影検査が行われます。CT検査では、脳内出血性病変を発生直後から検出することができるため、出血性か虚血性かの鑑別のために最初に行われる検査であるといえます。本病の症状に伴って、これらの画像検査で、血管の狭窄や閉鎖などの異常がみられた場合に本病であると考えます。

主な治療方法

出血性脳梗塞には、脳の血管が詰まってから時間がたっていなければ血栓溶解療法を行って血管を再開通させる治療法がとられます。しかし、半日以上が経過してしまって脳細胞が死んでしまうと回復は不可能なので、虚血(血液が不足してしまうこと)に陥った細胞を保護する薬を投与したり、再発を防ぐために薬物療法や外科的治療、血管内治療を行います。