限局性結節性過形成はどんな病気?

限局性結節性過形成とは肝臓にできる腫瘍の一種ではありますが、基本的に良性とされています。原因としては食生活やストレス、生活習慣等による血液循環不全による突然変異と考えられていますが、遺伝的要因によるものもあります。痛みなどの症状もない場合が多く、健康診断の際にエコー検査によって偶然発見されることが多いです。良性とはいえ、悪性腫瘍に変異する可能性もあるので、慎重な対応が必要です。

限局性結節性過形成の主な症状は?

限局性結節性過形成(focal nodular hyperplasia:FNH)は、良性の肝腫瘤です。局所動脈血流異常に伴う過形成性変化が成因と考えられています。一般的には無症状で、肝機能検査で異常が出ず、肝炎ウィルス陽性、腫瘍マーカー陰性を示し、肝硬変などの慢性肝障害を伴いません。比較的若い女性に多い事が知られています。

限局性結節性過形成の主な原因は?

限局性結節性過形成の原因は、胎児の時に、母親の胎内で遭遇した何らかの事象によって起こるケースが多いですが、性ホルモンや経口避妊薬によるものもあり、日本では最近ではあまり多くはありませんが、寄生虫が関与しているケースもあります。しかし、この病気はとても珍しい病気であり、不明な点も多く、この病気を発症する根本的な要因についてはまだよくわかっていません。

限局性結節性過形成の主な検査と診断方法は?

限局性結節性過形成の検査方法ではCT検査、及び造影超音波検査を用います。CT検査では単純CTでの低吸収域、造影CTでの濃染の確認を行います。超音波検査では腫瘤の内部に低エコーレベルの繊維性瘢痕が認められるか、ドップラーエコーで腫瘤中心から腫瘤辺縁に向かって走る複数の車軸上の血流が確認できるかとの点から鑑別診断を行います。

限局性結節性過形成の主な治療方法は?

限局性結節性過形成の場合、良性腫瘍ですので特に問題がなければ、治療することなく経過観察していきます。がんに発展する危険性のあるものや、症状があるものに関してのみ、症状に応じた治療法で治療していきます。肝切除術、肝動脈塞栓療法、放射線照射、エタノール注入法などが行われます。感染症による場合は、肝切除術、エタノール注入法によって治療します。

限局性結節性過形成の初診に適した診療科目