中核症状 チュウカクショウジョウ

初診に適した診療科目

中核症状はどんな病気?

認知症になるとまず始めに起こる症状が記憶障害です。外へ出たら自宅への帰り道が分からなくなる、同じ事を何度も繰り返し聞き・言う、今まで関心を持っていた事にも興味を示さなくなる。日常生活でごく当たり前にしていた判断や行動が、脳の神経細胞が破壊される事によって起こる、認知症の症状が中核症状です。また周囲からの音や光・対人関係、感情に影響を受けて起こる症状を、周辺症状といいます。

主な症状

認知症における中核症状は、認知症患者に必ず現れるもので、これを抑えることは不可能です。直前のことを忘れてしまたり、忘れ物が多くなったりする記憶障害、日時・時間・場所の感覚がなくなる見当識障害、考えるスピードが遅くなったり、ケースに応じた判断力の低下、計画を立てて行動に移すことが困難になる実行機能障害などが挙げられます。

主な原因

一般的に、中核症状の原因とは、周囲の環境の変化や高齢化することによって、脳の機能などが低下したために起きることが多くあります。また、周囲の状況が悪化しストレスなどが蓄積されることによって、脳に血液が行きわたらなくなることから、記憶力を喪失してしまい、人間などを信じられなくなってしまうなどの要因で発生することもあります。

主な検査と診断

認知症の中核症状を調べるための検査方法は、HDS-Rなどの簡単で便利な認知機能検査を用いると、内容と、どの程度進んでいるかの概略を知ることが出来ます。そして、これらの検査は、間隔を開けて繰り返し行う必要があります。繰り返し行うことにより、認知障害の経過による進行具合を把握することが出来ます。また、評価や改善にもつなげられるのです。

主な治療方法

中核症状の治療法は、基本的には認知症の改善治療と同じ傾向にあります。記憶障害、理解や判断力、実行力などの機能低下や障害などに対応するために、精神療法であったり、カウンセリングが必要な場合があります。完治をいきなり目指すのはかなり難しい傾向にあり、患者と時間をかけて対応していくことになりやすいです。場合によっては、常識的なことを患者に教えていく必要があります。