性染色体異常

初診に適した診療科目

性染色体異常はどんな病気?

性染色体は女性ではXX、男性ではXYの2本で1対を成しています。しかし、性染色体異常では染色体が1本欠如しているモノソミーや過剰となっているトリソミーなどが現れます。
モノソミーとしては女性のみに発現するターナー症候群があり、X染色体の片方が一部もしくは全てが欠損しています。
染色体過剰としては男性のみに発現するクラインフェルター症候群があり、性染色体がXXYやXXXYとなっています。

主な症状

性染色体異常は性腺発育障害が多くみられますが、かなりの個人差がみられます。染色体異常からなる症候群の症状は、ターナー症候群は女児特有であり身長が低い、二次成長がみられません。
クラインフェルター症候群は、男子特有の病気でありひげが薄かったり乳腺が発達したりします。猫鳴き症候群は、小頭症、両目が離れていたり心奇形があったりします。プラダー・ウィリー症候群は筋肉の緊張低下、発達遅滞などがみられます。

主な原因

原因として考えられるものは、抗生物質、サリマノイド、ビタミンA誘導体などの薬剤、風疹、AIDS、糖尿病、または放射線被爆というものも可能性があります。これらの効果で染色体の重複や欠失、分離や交叉の機能不全などの異常がおきてしまいます。
こういったものにより、結果として染色体の数や構造に不具合が出てきてしまい、性染色体異常としてあらわれてしまうということです。

主な検査と診断

性染色体異常の検査は、専門病院が行っています。検査方法は、血液検査から行われます。採取した血液中のリンパ球から、異常を調べることができます。
また、最近では、出産前の胎児を調べることも可能です。マーカーテストで、母親の血液で調べ、可能性が疑われる場合は、羊水検査を行うのが一般的です。ただ羊水検査は、流産の危険性もあるため、検査には慎重に行われるべきです。

主な治療方法

性染色体異常の根拠のある治療法は、残念ですがあるとは言えません。この異常自体を治すということはできないのです。
症状により治療方法は異なりますが、思春期を来るようにさせるためには、エストロゲンを12.13歳の時に1日1回のペースで投与する必要があります。
思春期を来させたあとは、第二次性徴を維持するためにプロゲスチンを含む薬を投与する必要があります。