シンナー中毒 シンナーチュウドク

初診に適した診療科目

シンナー中毒はどんな病気?

シンナー中毒とは、シンナーを高濃度で急性に、あるいは低濃度で慢性的に吸引した際に神経系を含むさまざまな臓器に障害を生じた状態をいいます。
シンナー遊びでこの症状が起こることはよく知られていますが、塗装作業の際など家庭での中毒事故も少なくありません。
症状としては、始めは多幸感やせきこみ、その後は頭痛、めまい、はきけが起こり、最終的には幻覚や幻視、不眠、被害妄想などが起こります。

主な症状

シンナー中毒の症状は薬物のような多幸感に包まれます。それに伴い、咳や痰などのような気管支炎に似たものも同時に起こります。また頭痛、眩暈、耳鳴りなども顕著に現れ、意識障害の危険性もあります。
特定のシンナーによっては視覚障害が引き起こされ失明のおそれもあり、通常1週間前後で視覚の異常がわかり、早くに失明する場合があります。

主な原因

シンナー中毒の原因とは、まずシンナーを吸引する事で引き起こされます。職場でシンナーを扱う際にはマスクを使用しますが、まれに吐き気、頭痛が現れます。
しかしシンナーは遊びにも使われており、吸引をする事で酒に酔ったような感覚になります。それに依存してしまいなかなか辞める事が出来なくなります。すると長期間シンナーを吸引するようになってしまいます。

主な検査と診断

シンナー中毒は主にその状況や症状から判断されます。
簡単に診断できる検査方法はありませんが、尿検査でトルエンの代謝物とした馬尿酸という物質の増加がみられます。
また中毒の重症化を判定するために心電図やレントゲン検査などで心臓や肺を評価します。

主な治療方法

シンナー中毒に対して行われる治療法は、主に活性炭の投与と対症療法の2種類です。化学性肺炎を引き起こすことがあるため、催吐、ならびに胃の洗浄は禁忌となっています。
応急処置として、新鮮な空気のある場所(外や窓が空いていて空気の入れ替えがなされているところなど)に移動させることを基本とし、万一、皮膚汚染や目などに入った際には、流水で十分な洗浄を行います。