合指症はどんな病気?
胎児の手は最初一枚の板状ですが、やがて裂け目が生じて指になります。しかしその分離が不十分だった場合合指症になってしまいます。手術するには術後の安静を保つため5歳ぐらいになるまで待つほうがいいのですが、人に見られる部分なので社会生活を考えると早期に手術するほうが望ましいです。手術は合指を分離し、皮膚欠損部への植皮を行います。
合指症の主な症状は?
合指症とは手や足などの指同士がくっついてしまう症状であり、出生したときにすぐに確認することが可能です。良く見られるのは中指と環指の癒合が見られます。指の皮膚どおしが癒合する皮膚性合指、骨ごと癒合している骨性合指に分類されています。出生時3000人に一人の割合で見られるもので、原因してとしては骨の発生を制御する成長因子の受容体の遺伝子変異だとされています。
合指症の主な原因は?
合指症の原因は、主に遺伝的なものが多く、先天性奇形症候群として捉えられる場合が多くあります。骨格、特に指の骨格の形成時に障害が起こる可能性が極めて高く、細菌や感染で起こることはありません。また、出産時の母体にアルコールの過剰摂取や喫煙の常習などの実態がある場合には遺伝的ではなくとも引き起こされる可能性がとても高くなります。
合指症の主な検査と診断方法は?
合指症の検査方法としては、X線検査が挙げられます。X線検査では、骨の状態を診るが、皮膚だけでなく骨まで癒合しているのかを検査します。また、癒合しているのであれば、癒合範囲はどこまでかもこのX線検査で判断します。この検査によって、患者の状態を判断した上で、手術方法が決定されます。また、発症に気付くのは乳児のときがほとんどで、神経などが小さいため、拡大鏡を使うこともある。
合指症の主な治療方法は?
合指症の治療法は、分離手術になります。手術は多くの場合、生後8か月から3歳までの間に行われます。皮弁を用いて指間を作り、ジグザグ皮切りで指を分離させたら、皮膚の欠損を移植によって補正します。2段階に分けた骨切りや、骨移植術が必要となる場合もあります。整形外科の専門医を受診して、X線撮影で指骨の状態を確認して評価します。