限局性強皮症

初診に適した診療科目

限局性強皮症はどんな病気?

限局性強皮症とは強皮症の一種で皮膚の一部のみに繊維組織が増えることによる皮膚硬化がみられ、内臓病変を伴わない原因不明の病気です。この病気は斑状と帯状、線状があります。症状としては盛り上がった斑の中心が硬化したり、四肢に帯状の皮膚硬化がみられます。治療としては放置していても自然に治る場合があります。また薬としては軟膏があります。治りにくいものは形成外科による手術を行います。

主な症状

限局性強皮症とは皮膚が硬くなる強皮症のうち、皮下の血管や内臓までもが同時に侵される全身強皮症とは違い皮膚のみの硬化に限定される病気です。その症状は発現の形態によりいくつかの種類に分けられます。斑状強皮症では円形や類円形に病変が形成され、線状強皮症では四肢に線状の病変が出現します。また多発性斑状強皮症では直径3cm程度の円形の斑となって体幹に多発します。

主な原因

この限局性強皮症というものは、皮膚の一部に硬化がみられもので、主な原因としては、海外ではダニが媒介する感染が主な要因となっています。そして、類似の症状を示す好酸球性筋膜炎という病気では、トリプトファンを含んだ製品が理由となり、このような症状を発症したものがありました。この症状の要因を究明する際には、これらの複数の要因が調べられます。

主な検査と診断

限局性強皮症の検査方法としては、病理学的に皮膚硬化(膠原線維の増生、変性、均質化)、ムチン(粘液蛋白)の沈着、と皮膚付属器の萎縮を調べる、皮膚生検があります。皮膚の一部を切り取って、顕微鏡で調べます。その他、セントロメア抗体、抗Scl-70抗体、レイノー症状、抗核抗体等を調べる血液検査、内臓の検査、X線検査等を行います。

主な治療方法

限局性強皮症の治療法としましては、特別治療などしなくても、早くて数ヵ月~数年で自然に消える事が多いものです。治療をするならば、ステロイド外用薬が優先的に使用されます。その他の方法では、トラニラストの内服、紫外線照射療法、局所免疫療法があります。症状が強い場合は、短期間のみステロイド内服療法をします。皮膚が硬化しへこんでしまった所は、形成外科による手術が行なわれます。