血清病

初診に適した診療科目

血清病はどんな病気?

細菌や動物の毒、つまり破傷風や狂犬病などの毒からおこる中毒症は、ほかの動物の抗体を与えて毒性をなくして治療します。血清病とは、ほかの動物に対して与えた抗体が、かえってアレルギー反応を起こし組織の障害を起こす病気です。以前は、ほかの動物の抗体を使用する事による発生が、多くありました。しかし最近ではぺ二シリンなどのような抗生物質などを使用する事による発生が増えてきています。

主な症状

血清病の症状は、第一回目の注射をした1から2週間に全身のだるさ、発熱、発疹、リンパ節の腫れ、尿へのたんぱくのもれ(たんぱく尿)、関節痛、むくみ、白血球の減少などが軽く起こります。その後一週間あけて再び注射をすると、より少ない量で、より早く(8日以内)、より激しい影響が現れたり、ショックを起こして死にいたることがあります。

主な原因

血清病の原因は、動物性の血清を注入することで起こりうる病気です。血清中の抗原が動物性の細菌の場合は、被験者の抗体と反発し合い腎臓などの臓器や関節に対して障害をもたらす危険性があります。また、投薬時の抗生物質や解熱鎮痛剤などの通常の薬物に関しても発症する可能性があります。更にはアレルギー反応を引き起こす場合もありますので注意が必要です。

主な検査と診断

血清病の検査方法は、医師による問診で、発熱・頭痛・全身の倦怠感の有無のチェック、皮膚の観察により発疹の有無のチェックを行います。さらに、血液検査により、血液中の免疫複合体の増加が見られないかや、血液沈降速度や血中のC反応性たんぱく質の増加が見られないかが確認されます。また、尿検査では、たんぱく尿、血尿などの所見が見られます。

主な治療方法

血清病の治療法はステロイド剤を使ったステロイド療法を用います。治療に用いるステロイド剤の投薬量の調整は医師が行い、患者の様態を見ながら投薬量を決めます。関節痛などの体の痛みを訴えてくる患者には非ステロイド性抗炎症薬が処方されます。非ステロイド性抗炎症薬には解熱作用もあるので、高熱が出ている患者にも広く処方されています。