MRSA肺炎

初診に適した診療科目

MRSA肺炎はどんな病気?

MRSAとは抗生物質メチシリンに対する薬剤耐性を獲得した黄色ブドウ球菌のことで、Methicillin-resistant Staphylococcus aureusの頭文字をとったものです。
MRSA肺炎とはMRSAに感染しておこる肺炎です。入院患者によくみられ、MRSAの感染者との接触やくしゃみによって飛び散った飛沫を吸引することによって感染します。

主な症状

MRSA各種の抗生物質に対して耐性を持った黄色ブドウ球菌であり、健康な人が感染しても問題はありませんが、抵抗力の落ちた人が肺に感染するとMRSA肺炎となります。
症状は熱、咳をともないますが血痰や呼吸困難などがみられる場合もあり、早期から呼吸不全やショック、心不全などを併発しやすいです。

主な原因

MRSA肺炎の原因はMRSAに感染することですが、このメチシリン耐性ブドウ球菌は毒性が低く、健康な方がなることはありません。悪性腫瘍や治療のために免疫力が低下した方が発症します。
心臓血管外科の治療によって人工呼吸器を使用していた方や、長期間寝たきりでいる方に発症することが多いです。

主な検査と診断

MRSA肺炎とは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌が感染して起こる肺炎です。検査方法としては、たんや咽頭のぬぐい液にMRSAがいないかどうかを調べます。
MRSAは常在菌なのでMRSAが検出されても必ずしもMRSAが肺炎の原因菌であるとは限らず、他の疾患や症状を総合的に判断して診断されます。

主な治療方法

MRSA肺炎の治療には、当然ながらメチシリンは効果がないので、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に有効なバンコマイシンという種類の抗MRSA薬が使用されます。
MRSA肺炎を防ぐためには他の感染症と同様に、うがい、手洗い、手指の消毒が大切です。