胃静脈瘤はどんな病気?

胃静脈瘤とは、その名前が示すように胃の静脈がこぶのように腫れ上がってしまう病気のことです。静脈内には正常な血流があるのですが、それが何らかの原因によって流れを妨げられた時に行き場のなくなった血液がこぶのようになって溜まってしまう状態です。特に胃に流れている門脈と呼ばれる血管で血圧が上昇した時に行き場がなくなり胃の静脈が腫れる状態となります。

胃静脈瘤の主な症状は?

胃静脈瘤は、それ自体ができていても症状は特にありません。しかしこの静脈瘤がなんらかで破裂を起こした場合には、破裂した部分から出血がおこり口から血を吐くこととなります。その出血の量が大量の場合は吐血のショックで意識が混乱する人もいて、大量出血による血圧の急激な低下がおこり危険を伴います。少量の出血が起こっているときには真っ黒なタール便がでます。

胃静脈瘤の主な原因は?

静脈瘤とは、静脈の壁の一部が何らかの要因によって薄くなり、その血管が膨らむことで発症します。胃静脈瘤は肝硬変に伴って発症することが多いのが特徴です。胃の粘膜の下の細い静脈がこぶのようにふくれて拡張し、蛇行するのが原因です。このこぶが破裂すると大出血を引き起こし、手当てが遅れると出血性ショックに陥り、死に至ることがあります。

胃静脈瘤の主な検査と診断方法は?

胃静脈瘤の検査方法として、内視鏡検査と造影CT検査があげられます。内視鏡検査では、形態や色調、発赤所見の有無について観察されます。形態と発赤は4段階に分けられ、色調は白色か青色かで区別されます。造影CT検査は、静脈瘤の正式な部位や大きさを観察します。本病の治療に影響を与える胃腎シャントが存在するかどうかの確認にも用いれれます。

胃静脈瘤の主な治療方法は?

胃静脈瘤の治療法として、内視鏡的治療、経静脈的治療、薬物療法、手術療法のどれかを選択されます。内視鏡的治療では、静脈瘤に硬化剤を注入して出血や破裂を予防するもの、静脈瘤をゴムバンドでしばりつけるものがあります。経静脈的治療は、静脈瘤から出血が見られる場合に行われます。出血部位を圧迫し止血を行います。薬物療法では、出血や破裂を予防する目的で行われ、手術療法は、外科的切除を行います。

胃静脈瘤の初診に適した診療科目