頭蓋内出血 ズガイナイシュッケツ

初診に適した診療科目

頭蓋内出血はどんな病気?

頭蓋内出血とは、頭蓋骨の内部に出血が起こったものです。出血が起こった部分により、硬膜外出血・くも膜下出血・硬膜下出血・脳室内出血・上衣下出血・脳実質内出血などに分類されます。殆どが出生直後から2・3日以内の赤ちゃんにみられます。赤ちゃんの脳は血流が豊富な上、血管も未熟で血液凝固機能も未熟なので出血が起こりやすく、分娩時の外傷・仮死、出生後のトラブルにより起こりやすくなります。

主な症状

頭蓋内出血の症状としては、頭蓋内の出血によって脳内が圧迫されて、ひどい倦怠感が生じたり、全身蒼白になったり、嘔吐、呼吸停止、痙攣などが挙げられます。出血量が少ない場合はなにも生じないこともあります。赤ちゃんに発症することが多く、ほかにはミルクを飲まない、目つきが普段と違う、甲高い声で泣くなどの行動も起こすことがあります。

主な原因

頭蓋内出血という病気が発症する原因についてこれから説明していきます。この病気が新生児に発生した場合は、その要因として、分娩時に加わる外力・外圧といったものや新生児の血液の酸素不足があります。すなわち、この病気が新生児に引き起こされた場合には、その要因として外傷性要因・低酸素血性要因の2つがあるのです。分娩の際には、新生児の頭に大きな外力・外圧がかからないように配慮することが重要なのです。

主な検査と診断

頭蓋内出血は、勿論外観や外傷等では判断できませんので、特別な検査が必要になります。その検査方法は、発生を確認するため頭部のMRAを実施します。脳内の出血により、脳が壊死するため、MRAにより壊死をした部分が白く見えますので、出血があったことが確認されます。この検査と並行して、実際の出血原因および箇所を特定するため、MRIを併用することになります。

主な治療方法

頭蓋内出血の治療法は、無症状の場合は経過観察を行い、自然に吸収されるのを待ちますが、自覚症状があり、硬膜外出血、硬膜下出血と脳実質内出血の場合は、血腫を取り除く手術を行います。脳室内出血、上衣下出血では手術は行わず、痙攣の治療や呼吸循環の安定などの対症療法を行います。くも膜下出血も通常は対症療法を行います。水頭症が発症した場合はシャント術などの脳外科的な治療が必要です。