尋常性魚鱗癬

初診に適した診療科目

尋常性魚鱗癬はどんな病気?

尋常性魚鱗癬とは、皮膚の病気の一つです。そして現代の医学では完治する治療法はまだ見つかっていない難病でもあります。これは皮膚か魚の鱗状態に剥がれ落ちる病気であり、薬を使用しても常に皮膚が剥がれ落ちる事を繰り返します。見た目にも大変痛々しく、全身が鱗状の皮で覆われている状態です。保湿を怠ると症状が更に悪化するので皮膚のケアにも手間がかかります。

主な症状

尋常性魚鱗癬の症状は、全身の皮膚の乾燥があり、1歳~4歳ごろになり発症します。肌の角質が硬くカチカチになり、魚のうろこのような状態になります。腕や足、特にすねに発症することが多く、時には背中にも起こります。ひじやひざの裏など、皮膚が縮むところは比較的きれいな状態です。発症する人の割合や200人~250人に1人とされています。

主な原因

尋常性魚鱗癬は遺伝性で、常染色体優性遺伝形式です。遺伝子変異が原因で起こり、角化関連蛋白・フィラグリンが高度に減少すると重症型の尋常性~が、またフィラグリンの生産量低下が軽度であれば軽症の尋常性~が発症します。このフィラグリンは角質の水分を保つのに重要な働きをしているため、その生産される量が低下してしまうと皮膚の乾燥へと繋がります。

主な検査と診断

尋常性魚鱗癬の検査方法としましては、生まれてから何ヵ月も経ってから病状が発症することや、下腿に鱗状の鱗屑ができる病変がおこり、肘窩や膝窩といった部位には皮疹が発症しないこと、優性遺伝であることなどから診断は比較的に容易となります。 しかし他に似た症状の伴性劣性魚鱗癬、水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症、後天性魚鱗癬、老人性乾皮症、小児乾燥性湿疹と区別する必要があります。

主な治療方法

尋常性魚鱗癬の治療法は、保湿剤を使って対応します。かつては対応方法が不明でしたが、現在ではサリチル酸ワセリン、尿素配合クリーム、ヒルドイドソフト、セラミド含有クリームなどを使って対応できます。ただしこういった保湿剤は悪化させないために使用する傾向にあり、根本には発症した人の治癒力が頼りになります。また発症したところは、できるだけ掻かないようにした方が良いです。