血気胸

初診に適した診療科目

血気胸はどんな病気?

血気胸とは、胸に怪我をし、胸腔内に血液が溜まりその上肺から漏れた空気も胸腔内に溜まってしまった状態のことをいいます。主な症状には、胸腔が刺激されることで胸痛が起こり、呼吸がしづらくなることがあげられます。これは、血液や空気が押されて肺が縮むために起こります。また、短時間に窒息ショックとなり、心臓停止に至ることもあります。

主な症状

血気胸は、呼吸をしても大きく吸えなかったり、激しい運動をすると呼吸ができなくなるなどの呼吸困難などが現れます。その他にも、胸痛や頻脈、動悸、咳、チアノーゼ、顔面蒼白などの症状が起こります。発症初期は、肩や鎖骨辺りの違和感、胸痛や背部痛などが見られますが、肺の虚脱が完成すると胸痛は軽減します。痛みは、人によって全く感じない人もいれば軽度でも激痛を感じる人もいます。

主な原因

血気胸の原因は、胸への外傷などにより発症するものです。折れた肋骨が肺を大きく傷をつけたり、外部から強い外傷を胸に負わされたりすることによって、肺から空気や血液が漏れるようになります。それらの空気や血液が肺内部に蓄積されることによって、肺本来の活動を阻害します。血だけの場合は血胸、空気だけの場合は気胸と呼称します。血と空気が肺に溜まる事でこの病状になります。

主な検査と診断

血気胸で用いられる検査方法としては、胸部の身体の所見があります。この所見では視診、聴診、打診に加え、胸部のレントゲン撮影により行われる事になります。近年では、多くの外来に超音波を使用した検査を行う特殊な医療機器が設置されている事も多く、この症状を迅速に診断することができ、身体にダメージを与える事がなくなり、この病状の把握が短時間で行え、比較的容易になっています。

主な治療方法

血気胸の治療法につきましては、まず胸腔内にチェストチューブを挿入し、溜まっている血液・空気を抜く胸腔ドレナージを行います。一週間もあればチューブを外す事が出来ます。出血量が異常に多かったり、空気の洩れる量が多い、一週間以上の胸腔ドレナージでも症状が一行に回復しないときには、外科手術にて胸を開胸し、肺の破損部位を縫合します。