肝腫大

肝腫大はどんな病気?

肝腫大とは、肝臓が病的に大きくなることです。正常であれば肝臓の下端の位置は右肋骨の下端の位置と重なり、その部位は硬くて薄く、触診しても肋骨線より下の位置に肝臓が確認されることはありません。
肋骨線よりも下の位置に肝臓があることが触診によって確認できる場合を言います。
同様に肝臓と脾臓がともに拡大した場合は肝脾腫大という病気です。

主な症状

肝腫大の自覚症状として、全身の倦怠感、疲れやすい、食欲不振があり、肝臓が肥大していることから腹部にしこりのような違和感を感じたり、腹痛を伴う場合もあります。
また、体全身の皮膚の色が黄色くなってしまう黄疸がおきている場合もあります。
他には嘔吐がみられたり、便の色が今までとは異なり、白色便などの特徴的な便がでることもあります。

主な原因

肝腫大の原因はアルコールの過剰摂取で肝臓が傷つき、肝臓が傷ついた部分を修復しようとして過剰に大きくなったのです。アルコールを習慣的に飲んでいると肝臓の働きが少しずつ確実に弱くなっていき、ある日突然に体調不良に陥ります。
普段からアルコールを飲む習慣がないのに発症している場合は悪性のウィルスに感染していることが考えられます。

主な検査と診断

肝腫大の検査方法は、疑われる原因にもよりますが、腹部レントゲンフィルムや腹部CTスキャンの画像診断や血液凝固プロフィールなどの肝機能検査が多く行われます。
腹部の触診によって診断できる場合もあります。
血液検査を行い、肝炎ウイルスなど肝臓の肥大を引き起こす原因となるウイルスを明らかにできます。
肝生検を行い、肝臓組織の検査を行うこともあります。

主な治療方法

アルコールを飲むのを控えることで、程度の軽い肝腫大を治すことが出来ます。
脂肪分の摂取を控える治療法でも、症状の悪化を予防することが出来ます。
肝臓がんの症状が出ている場合は、がんに侵されている肝臓を切除する治療を受けることで、吐血と背部痛の症状を治すことが可能です。
肝臓に放射線の照射することで、肝臓の肥大を抑える事が出来ます。