硫化水素中毒 リュウカスイソチュウドク

硫化水素中毒はどんな病気?

硫化水素中毒になると初期の段階の場合、頭痛やめまいを起こすようになります。重症の場合、痙攣や失神を起こして意識を失ってそのまま死亡します。軽い症状の場合でも、嘔吐の症状が出てきて気分が悪くなります。酸素を吸引させることで、中毒症状を緩和して治療を行なう事が出来ます。意識を失っている場合は、心臓マッサージによる治療が効果的です。

主な症状

硫化水素中毒の症状は、肺の酸素分圧の低下による呼吸麻痺や、皮膚粘膜への刺激が引き起こす気管支炎、肺水腫などがあります。また、刺激臭により、嗅覚を麻痺させる効果もあります。高濃度の硫化水素を吸引すると、脳細胞にも悪影響を及ぼします。また、視覚にも悪影響を及ぼし、視界不良を引き起こします。さらに失神、死亡することもあります。

主な原因

硫化水素中毒とは硫化水素を肺から吸い込むことによって起こる中毒症状のことをいいます。この原因としては、硫化水素が肺から吸い込まれることで、細胞にあるミトコンドリアにあるシトクロムCオキシダーゼ阻害が起こることで肺機能が極端に低下して呼吸困難に陥ることで発症します治療としては100パーセント酸素を吸引させることで肺の機能を保護します。

主な検査と診断

硫化水素中毒の検査方法としては、胸部のレントゲン検査・心臓機能のモニタリング・尿量の測定と尿の精密検査を併せて行う事で、その所見を確定させます。また、時間が経ってから症状が出る場合があるので、それに備えて48時間程度の経過観察を行います。その後1週間程度の時間を置いてから再検査を行う事で、最終的な所見を確定させる事になります。

主な治療方法

硫化水素中毒の治療法は、新鮮な空気の元に移送し、硫化水素に曝された皮膚表面や粘膜を多量の水と石けんで洗浄します。その後、保湿をして安静に保ちます。吸入した場合、その場で死に至る場合が多いので、直ちに酸素を供給し、補助的療法を行わなければなりません。気道を確保し酸素を供給し、痙攣対策、低血圧対策、肺水腫対策などを行います。