筋性防御 キンセイボウギョ

初診に適した診療科目

筋性防御はどんな病気?

筋性防御とは、腹腔内になんらかの急性炎症が起きると反射的にその部分の腹壁が硬くなるものです。言葉の由来は患部を防衛するという意味からつけられました。虫垂炎、腹膜炎、腹部外傷などによって起きます。虫垂炎の場合は、症状は右下腹部に現れます。この症状は炎症によって刺激された腹膜と同じ脊椎神経の支配領域の腹壁筋肉が反射的に緊張するものです。

主な症状

筋性防御では、腹部の外傷などにより、炎症を起こしている部位の内臓と腹壁を覆っている腹膜が、緊張して硬くなる刺激症状が現れます。腹部をそっと触ると力が入り硬くなっていることが明らかに分かるので、医師の診断に活用されます。腹膜炎が原因となっているので、腹膜炎の患者に特徴的に現れるため、腹膜炎の診断には非常に有効に活用されています。

主な原因

筋性防御は腹膜炎のときに見られることが多いです。そのほかにも急性虫垂炎の場合や、腹部外傷などの時に見られ、内臓病変などが原因で腹壁筋肉が反射的に緊張して、触れたときに硬く感じられます。ようするに、炎症によっておこる内臓体性反射なのです。この状態になった要因の病状が進行すると、腹壁反射は消えて板状硬とよばれるものになります。

主な検査と診断

筋性防御の検査方法は、急性や、激しい重症な腹痛の場合の時に、腹部の痛みが激しい部分から離れた所からやさしく、丁寧に触診を始めます。その結果で、生じているのが認められるのです。胃潰瘍などから、腹膜炎を併発しているとこのような症状を起こすことがしばしば見られ、その際には内視鏡によって発見されることもありますが、まずは触診での判断に勝るものはないのです。

主な治療方法

筋性防御の治療法は、発症している根本を解決することです。何らかの病の影響で発症しているケースがほとんどであるため、その病を治療すれば自然と回復する傾向にあります。軽度な病であれば薬物療法で対応できますが、難病であれば外科手術が必要となる可能性もあります。ケースによっては、早期発見した方が治療はしやすいので、早めに行動した方が良いです。