不顕性感染

初診に適した診療科目

不顕性感染はどんな病気?

不顕性感染とは、細菌やウイルスなどの病原体に感染したにも関わらず感染症状を発症していない、またはあまりに軽い症状で気づかない状態のことをいいます。
これに至るかどうかはウイルスの強さ、感染経路や宿主の感受性などに左右されます。
症状があらわれる場合は顕性感染といいます。たとえ発症していなくても病原体を排出して新たな感染源になる可能性があります。

主な症状

不顕性感染に症状はありません。ウイルスなどに感染していながら、臨床的に確認できる病状が現れていない状況を指すため、発症に至らないケースも稀ではありません。
この状態を示す個体は、臨床的な病状を示さないがゆえに、感染源として自分では気付かないうちに、病原体を他の個体へと拡げてしまう恐れがあります。
通常は、免疫機能により、発症には至りませんが、免疫機能が低下した場合には、抑制されていた病状が発症します。

主な原因

不顕性感染が起こる原因は、宿主の遺伝的体質や肉体的条件、環境条件、病原体の感染量や感染経路など様々な要因が関係すると考えられています。
また病原体の防衛機能によって身を隠していることによりおきるという説もあります。人体に病原体が感染しても、それがすぐに表に症状として表れるとは限りません。一定期間人体に潜伏した後、具体的な感染による症状を表すこともあります。病原体が人体の免疫システムから逃れるために、一時的に症状を起こさずに人体の中で潜伏する結果の症状です。

主な検査と診断

不顕性感染は症状が現われない為、症状から推測することはできません。そのため、感染した可能性のある病原体につき、その病原体が感染し易い臓器から検査材料を採取し、培養により病原体の有無を確認します。
しかし病原体がウイルスなどの場合は、培養が不可能なこともあります。
その場合は検査方法として血中抗体を測定します。血中抗体の検査では、IgGとIgMの双方を測定すれば、感染時期の推測も可能となるので有用です。

主な治療方法

不顕性感染の治療法は、一般的な感染症と同じ治療が行われます。ウイルスの種類によって治療薬を使用する場合、安静にして体力を回復させて対応する場合などが一般的です。
自然回復で完治するケースは多いですが、その場合もできるだけ休息を取った方が良いです。
消化に良く、それでいて栄養価の高い食事、あとは水分補給が非常に重要となります。