中華料理店症候群 チュウカリョウリテンショウコウグン

初診に適した診療科目

中華料理店症候群はどんな病気?

中華料理店症候群とは、グルタミン酸ナトリウムの多量摂取による一過性の神経興奮性作用のことで、旨み調味料を大量に使った中華料理の食後の頭痛、顔面紅潮、発汗、顔面や唇の圧迫感などの症状です。調味料として多く使われているグルタミン酸ナトリウム自体ではなく、塩分の過剰摂取により起こる血管収縮後の拡張作用が頭痛を誘発します。ビタミンB6不足や酸化した油による消化不良や不快感が原因の可能性もあります。

主な症状

中華料理店症候群の症状は、頭痛や発汗などの体の変化が表れるものです。また、顔面が赤くなったり、顔や唇に圧迫感を感じることもあります。病状が重くなると、喉の焼けるような痛みや、動悸、胸の痛み、さらに、息切れなどの病状を伴ってくるようになります。また、酩酊感を感じ、意識が混濁するなどの病状が表れてくるといったような場合もあります。

主な原因

中華料理店症候群は中華料理の食べ過ぎで起こる病気ではありません。この病気はグルタミン酸ナトリウム(MSG)の摂取過多が原因とされてきましたが、さまざまな実験を通じてそれが誤りだと判明しました。そのため現在、医学界では食事で摂取できる様々な化学物質を要因として、食事後に発生するさまざまな病気の総称を指す病名になりました。

主な検査と診断

中華料理店症候群とは、中華料理に多く含まれているグルタミン酸ナトリウムの過剰摂取により、頭痛・顔面の紅潮・発汗・のどの灼熱などといった症状が現れる病気のことです。慢性蕁麻疹やアトピー性皮膚炎を起こすともいわれています。症状がアレルギー性のものかを調べる検査方法として、皮膚検査(パッチテスト・スクラッチテスト)や負荷試験を用いて検査します。

主な治療方法

中華料理店症候群の治療法は、自身が持つ回復力に頼るだけで充分な場合がほとんどです。特に軽度のものに関しては数10分、数時間程度で回復します。ビタミンB6の摂取が有効な場合もあるので、気になる場合にはサプリメント、食物などで摂取を試みると良いでしょう。かかると不快感はあるものの、あまり気にする必要のない症候群に分類される傾向にあります。