胆嚢腺筋腫症

初診に適した診療科目

胆嚢腺筋腫症はどんな病気?

胆嚢腺筋腫症とは胆嚢の壁が厚くなることを特徴とする病変で、胆嚢の粘膜が胆嚢壁の筋肉の層にまで入り込んだロキタンスキー・アショッフ洞と呼ばれるものが多発したものです。
通常、症状はあまりみられませんが約90%に胆石を伴います。
胆嚢腺筋腫症はほとんどの場合、他の臓器を障害したり、悪性腫瘍になったりはしません。

主な症状

胆嚢腺筋腫症は胆嚢の壁が何らかの原因で厚くなってしまいます。症状そのものはありませんが、本症は胆石と合併していることが多いため、不定腹痛や上腹部痛などの痛みに襲われることがあります。
若年者から高齢者と幅広い年齢で見られるがその中でも特に50代の女性に多く見られます。
本症には「びまん型(胆嚢の全体に認められる病変)」、「分節型(部分的な病変)」、「限局型(胆嚢底部のみが病変)」があります。

主な原因

胆嚢腺筋腫症とは、胆嚢の壁が何らかの影響によって厚くなった状態を言います。
原因としては、胆嚢内腔の圧が高くなってしまうことによって、胆嚢壁というものに、へこみができてしまい、その部分の壁が厚くなるからということが言われています。
あまり、有名ではない胆嚢疾患と考えられますが、この腺筋腫症というのは、全体の5パーセントであると言われており、割とその数が多いことがわかります。

主な検査と診断

胆嚢腺筋腫症の検査方法としては、主に画像を使った検査が大事になっています。
腹部の超音波(エコー)検査がもっとも簡単で有効な検査の方法で、実際に超音波(エコー)検査で発見される事が多いのも事実です。
病状が悪化し胆嚢壁が肥厚する為、胆嚢癌との鑑別が必要となります。その際は、EUS検査、CT検査、MRI検査、ERCP検査などを行う場合があります。

主な治療方法

胆嚢腺筋腫症の治療法としては、基本的に胆嚢摘出術が行われます。
しかし本疾患の場合は、すぐに摘出するのではなく経過観察が推奨されています。胆嚢摘出術の適応が推奨されるものとしては、癌の疑いがあるものや合併症で胆石になった場合です。
脂肪摂取により上腹部痛を示すものの腫症は元々良性疾患で、悪性に変わるケースはぼ無いので胆嚢摘出術を行うまでもないとされます。