アセトン血性嘔吐症 アセトンケッセイオウトショウ

初診に適した診療科目

アセトン血性嘔吐症はどんな病気?

アセトン血性嘔吐症とは、尿中・血中ケトン体が増加したために起きる中毒症状です。2~10歳の小児によく見られるもので、自家中毒や周期性嘔吐症とも言われます。原因は、過労や精神的緊張、感染などです。症状としては、吐き気、繰り返す嘔吐があり、酸っぱい口臭も伴います。治療には、吐き気止めや鎮静剤を服用することに加え、ブドウ糖を摂取させるのも効果的です。

主な症状

アセトン血性嘔吐症の症状は、倦怠感や、顔面蒼白、食欲不振、腹痛、反復性の嘔吐発作が起こります。嘔吐発作の場合は1日に数回から数十回にまで及び、1日から2日かけて続きます。これを2~4週間ごと定期的な周期で、夜か朝に多くみられます。また合併することもあり、発熱、下痢、頭痛、目眩が起きます。引き金として、感染や心理的ストレス、食べ物、月経があげられます。

主な原因

アセトン血性嘔吐症の原因は、精神的要因などから、血液中のアセトンの成分が増加することから発症します。アセトンの成分が血液内で増加していく各種の要因としては、過度な精神的ストレスや緊張などがあります。また他にも、細菌などの感染によるものや過度の疲労、あるいは月経などが要因となって、この病状を占めす元になることもあります。

主な検査と診断

アセトン血性嘔吐症の診断にはどのような検査方法が必要なのでしょうか。日常生活で気づくポイントは、顔色が悪くなって、嘔吐を繰り返したりすることや、口臭がアセトン臭(やや酸っぱいようなにおい)を発したりすることです。加えて、尿検査を行い尿中ケトン体が強陽性を示したり、腹部の皮膚の緊張が低下して、ハリがなくなったり、柔らかくなったりします。

主な治療方法

ここでは、アセトン血性嘔吐症の治療法について解説します。標準的な方法は、次の通りです。まず、嘔吐発作が治まるまでは、安静にして経口摂取を禁止します。輸液の投与で失われた水分や電解質を補充して末梢循環の改善を図りつつ、ブドウ糖を補給することで細胞代謝を高め、ケトーシスの補正を試みます。なお、通常は使用しませんが、重症例では、発作の回数を減らす目的で、抗けいれん薬や抗不安薬などを用いることがあります。