副甲状腺機能低下症 フクコウジョウセンキノウテイカショウ

初診に適した診療科目

副甲状腺機能低下症はどんな病気?

副甲状腺機能低下症とは、副甲状腺の作用不全により、一定量に保たれていなければならない血液中カルシウム濃度が低下したり、高リン血症を起こす病気です。副甲状腺ホルモンが分泌される、臓器の反応性が障害されるのが原因です。先天性の遺伝子異常による病気で、家族、親族に見られる場合は検査を受けると良いです。継続的治療で日常生活を送ることが出来ます。

主な症状

副甲状腺機能低下症では、副甲状腺ホルモンの作用不足により低カルシウム血症、高リン血症をきたすため、それに伴う症状が主体となります。筋肉の強縮やけいれんを呈するテタニー、不穏、不安、抑うつ、精神発達遅滞といった精神の機能異常、感覚異常、皮膚乾燥、色素沈着、湿疹、白内障、QT延長、大脳基底核、大脳白質の石灰化などがみられます。

主な原因

副甲状腺機能低下症はPTH(副甲状腺ホルモン)不足を原因とする病気で、甲状腺の手術後や頸部の損傷によるものがあります。頸部の損傷や外傷による副甲状腺の障害や先天性の副甲状腺異常などは続発性、不明なものは特発性に分類されます。また、PTHの分泌は保たれているにもかかわらず、臓器のPTHに対する先天性不応性のものは偽性に分類されます。

主な検査と診断

副甲状腺機能低下症を疑われる場合の検査方法で用いられるものがエルスワース・ハワード試験というものなどをおこなっていきます。またその他に、血液検査などで低カルシウム血症と高リン血症があるかどうかなど検査もおこなわれていきます。また尿検査などに、よって尿中カルシウムクレアチニン比の検査などをおこなっていくことなどもあります。

主な治療方法

副甲状腺機能低下症の治療法は、活性型ビタミンD製剤の投与です。活性型ビタミンD製剤は、血中カルシウムの濃度を維持する機能を持っています。病気が引き起こす低カルシウム血症による、しびれやテタニー発作などの症状を投与によって軽減させることができます。ただし、活性型ビタミンD製剤の投与中は、患者の腎機能低下などに気をつける必要があります。