蝶形紅斑

蝶形紅斑はどんな病気?

蝶形紅斑は、膠原病のひとつである全身性エリテマトーデスの患者に特徴的にみられる顔の紅斑です。
頬の両側に発疹が出て蝶が羽を開いた形に似ていることからこの名称がつきました。発疹の色は赤色で、痒みなどはありません。周りの皮膚より盛り上がっていて、触ると硬く感じます。
日光に当たるとひどくなるので、日光を浴びないようにし、日焼け止めを塗ることで予防することが大切です。

主な症状

蝶形紅斑の症状は、紅斑が頬から鼻梁にかけて発生し、左右対象で蝶の形をしていることが特徴です。初期には比較的小範囲にしかできず、対照的でもありません。
典型的なものは皮膚の盛り上がりがあり、発疹のない部分との境目がくっきりします。痛みや痒みはないことが多く、日光に当たると悪化します。
このような紅斑が出た場合は、全身性エリテマトーデスという病気の可能性があります。

主な原因

蝶形紅斑のおこる原因は、全身性エリテマトーデスや皮膚筋炎、混合成結合組織病などの膠原病です。
全身エリテマトーデスにかかっている患者は太陽による紫外線に過敏に反応してしまうことが多くみられ、海水浴やスキーなどのスポーツで屋外でたくさん紫外線をあびてしまった後に生じる場合があります。
免疫力の低下や乱れによって発症を繰り返すといわれます。

主な検査と診断

蝶形紅斑が生じた場合は全身性エリテマトーデスが原因と疑われるので、その検査を行うことになります。
血液検査を行い、血液中に含まれる成分を調べることで、全身性エリテマトーデスかどうか診断することができます。
全身性エリテマトーデスと診断されたら、尿検査や胸部レントゲン、心電図などの検査も行われます。

主な治療方法

蝶形紅斑の治療は、対症療法と原疾患である全身性エリテマトーデスの治療を行います。
対症療法はヒルドイド軟膏やプロトピック軟膏などを使用し、全身性エリテマトーデスの治療は主にステロイド薬を使用して免疫抑制療法を行います。
蝶形紅斑は予防が大切とされていますので、日光に当たらないようにするなどの対策が重要です。

蝶形紅斑の初診に適した診療科目