日光角化症 ニッコウカクカショウ

初診に適した診療科目

日光角化症はどんな病気?

日光角化症とは、高齢者に多く、髪が抜けた頭部や顔、頬や鎖骨周り、手の甲など1個から数個の赤くザラザラしたものができる病気です。かつての日本にはあまり馴染みのなかった病気ですが、高齢者の増加に伴い増えてきました。中でも屋外で長時間の作業をする人に多く見られるものです。この病気の主な原因としては紫外線に当たったことなどが挙げられます。

主な症状

日光角化症は比較的高齢者の方の頭部や頬、鼻や手の甲に紅いシミのようなものができる症状ですが、痛みを感じたり、かゆかったりなどしないために、そういった紅いシミのようなものができていても、つい見落としてしまいがちです。ですがこれを見落とすと癌になってしまう可能性もありますので、常日頃鏡を見てチェックしたり、周囲の方が気を付けてあげると良いでしょう。

主な原因

日光角化症は、メラノーマや基底細胞癌が病変したものです。これは60代以上の男女に目立つ傾向があります。原因は紫外線によるもので本症を発症している人が過去にどれくらいの紫外線を浴びたかによって発症率が決まります。農業や漁業に従事していた人や、屋外スポーツを長年続けてきた人に多く見られます。サンバーン(日光による発赤反応)を起こしやすくなり、サンタン(肌の黒褐色化)を起こしにくい色白の人に目立ちます。

主な検査と診断

日光角化症の検査方法は、主に生検検査です。患部の一部を切り取って顕微鏡で病理検査をします。これは本症に類似している脂漏性角化症、砒素角化症、老人性色素斑、悪性黒子、汗孔角化症、ボーエン病、円板状エリテマトーデス(dle)と区別をつけるためです。本症の大きな特徴は皮膚癌の前駆症状であり、中には発癌性の物質が含まれていることもあるということです。

主な治療方法

日光角化症の治療法はクリームや軟膏などの薬による治療と、手術の切除あるいは液体窒素による凍結といった外科的な治療の2つに分けることが出来ます。薬による治療にはフルオウラシル軟膏という薬を使います。週3で1日1回患部に塗布します。外科的な治療は、手術は局所麻酔で患部にメスを入れて切除します。液体窒素によるものは局所麻酔は使わずに、液体窒素などを浸した綿棒を患部に付けて凍結または壊死させる方法です。