糖尿病腎症

糖尿病腎症はどんな病気?

糖尿病腎症は、高血糖によって腎臓の濾過機能を果たしている糸球体が通常の機能を成さない事であり、糖尿病のメジャーな合併症のうちの1つです。初期症状はほとんどなく、症状が悪化すると全身または下肢にむくみが発生します。これは、腎臓で体内の水分が濾過されなくなっているためで、これ以上悪くなれば人工透析が必要となります。人工透析になると機械を使って腎臓の機能を代替する必要があります。

主な症状

糖尿病腎症の症状とは、一般的には初期段階では存在しないとされています。医学的にみた場合であっても、異常な箇所というものがまったく見当たらないのです。それが5~15年ほど続き、最終的に肝不全になることによって、ようやく浮腫や倦怠感、悪心、掻痒感、そして精神的不安定といった明らかに自覚ができるものがでてくるので、そこで病院にかかる人が出現するようになります。

主な原因

糖尿病腎症は糖尿病の合併症のひとつで、高血糖が原因で腎臓のろ過機能を損傷してしまう病気です。初期の糖尿病ではこのような症状はおきませんが、進行すると発症します。進行すると腎不全となり、透析導入が必要です。実際、日本で透析を受けている人の約4割が糖尿病性の腎疾患となっています。初期段階では自覚症状がないため、注意が必要です。

主な検査と診断

糖尿病腎症の検査方法は、尿検査と血液検査により、尿中アルブミン排泄量の検査をしたのち、血清クレアチニン濃度と尿素窒素濃度の測定を行います。発症している場合は健常者の半分程度に濃度が低下しています。更に、クレアチニンクリアランスを算出して判断します。また、更なる血液検査で、総蛋白やアルブミン濃度、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リンなどの電解質を測定し腎不全に進行していないか確認します。

主な治療方法

糖尿病腎症の治療法は、血圧コントロール・血糖管理・食事療法の3本柱で行われます。血圧コントロールは降圧剤の服用と自分に合った軽い運動を行い、血糖管理は血糖降下薬の服用が基本で重症化するとインスリン注射が必要となります。食事療法は、糖尿病食のカロリー・塩分管理を厳格に行います。症状が進行する腎不全になりますと、人工透析・低たんぱく食・腎移植が必要になる可能性があります。