ヘモクロマトーシス

初診に適した診療科目

ヘモクロマトーシスはどんな病気?

ヘモクロマトーシスとは、体内貯蔵鉄が、異常に増加し、諸臓器の細胞に過剰に沈着し、それぞれの臓器に障害を起こす病気です。原発性のものと、続発性のものがあります。原発性のものは、常染色体劣性遺伝によるものです。続発性のものは、様々な病気や生活習慣から、鉄剤の過剰投与や鉄分の過剰摂取によるものです。肝硬変・糖尿病・皮膚色素沈着が主な徴候です。

主な症状

ヘモクロマトーシスの症状は、体組織への鉄の沈着による各種の病状の発生です。病状が進行していくに連れて、皮膚色素の沈着や肝硬変、糖尿病、さらには心不全といったような疾患が表れます。また、甲状腺や下垂体などの内分泌系の障害や性欲の減退などのような病状も見られます。場合によっては、関節に腫れなどのような病状が表れることもあります。

主な原因

一般にヘモクロマトーシスと呼ばれる病気は、先天性の病気です。したがって、病因遺伝子を有することを原因として発症します。この病気は、鉄処理や鉄吸収といった、鉄分に関する人体の機能に異常が生じ、それが鉄を蓄積しすぎてしまうことにつながり、この病気に至るようです。HFE遺伝子と呼ばれる遺伝子の突然変異が理由でこの病気にかかることが知られています。

主な検査と診断

ヘモクロマトーシスの検査方法は、確定診断には腹腔鏡による肝生検組織の検査や、胃もしくは直腸の生検組織検査が行われます。この病気が疑われる段階では、血液検査を行い血清鉄、血清トランスフェリン飽和度、血清フェリチンを調べます。典型的な症状が出る病状ですが、家族歴の有無や遺伝子の変異を調べるために遺伝子検査が行われることもあります。

主な治療方法

ヘモクロマトーシスの治療法は、瀉血や鉄キレート薬を投与するというものです。瀉血によって血液を適度に抜くことによって、軽度の貧血状態にします。そうすることで、臓器に沈着していた鉄が血液内に戻り、病状を改善に導いていく事が出来ます。また、鉄の排泄作用がある鉄キレート薬を注射することによって、鉄の排泄の促進を行うことができます。