腹壁瘢痕ヘルニア

初診に適した診療科目

腹壁瘢痕ヘルニアはどんな病気?

開腹手術の傷跡に、腹壁瘢痕ヘルニアという病気が起こることがあります。この病気は、虫垂切除術、胃切除術、胆嚢摘出術や全ての開腹手術のあと、特に高齢になってから組織が弱くなり、立ち上がったり力んだりすると、腸がそこからぼうりゅうすることです。開腹手術後、何層にも縫合すれば起こりにくい病気なのですが、腹壁が薄く弱いと縫合部分が糸で切れる、弱くなり、たるんだり伸びたりすると腹圧でぼうりゅうする病気です。

主な症状

腹壁瘢痕ヘルニアとは、腹の壁の弱い部分から、腹の中の内蔵が腹膜に包まれたまま脱出する状態です。腹部が膨らんで見えることもありますが、はっきりしないこのもあります。腹痛が起こる場合もありますが、鈍痛や違和感程度だったり、無症状の場合もあります。また、激しい腹痛や嘔吐などの腸閉塞で明らかになる場合もあります。診断や手術が送れるとショック状態になります。

主な原因

腹壁瘢痕ヘルニアは、手術をした後の傷口の感染や、腹壁の脂肪が多すぎることで傷口の縫合が適切に行われないことが原因です。そのために、手術による切開口が完全に口を閉じてくれず、腹圧がかかったときに閉じきっていない部分から臓器が脱出してしまい発症してしまうのです。また、高齢や腹水が溜まった状態、栄養状態の低下、肥満などの全身状態も大きくかかわっています。

主な検査と診断

腹壁瘢痕ヘルニアの検査方法は、特徴であるお腹の手術創部の突出部分を見ることで、比較的に容易に診断できることも多いですが、ヘルニアの原因はそれぞれの病気によって大きく異なります。先天的に出来たものなのか、または外傷により後天的に出来たものなのか知るためにはCT検査やMRI検査などを行うことで、何が原因なのかを確定出来ます。

主な治療方法

腹壁瘢痕ヘルニアは、治療法としては手術で、二つの手術方法があります。腹壁の筋膜の穴(欠損部分)が大きければ、メッシュを使って、その穴をつぎ当てする、別の言い方をすれば、補強する修復の手術と、また、腸の脱出がなくて穴自体が小さければ、直接、その穴を塞ぐ、直接縫合閉鎖と、いう手術です。どちらの手術にしても、患者には、負担が少ない手術ということができます。