羽ばたき振戦 ハバタキシンセン

初診に適した診療科目

羽ばたき振戦はどんな病気?

患者がまるで羽ばたくような動きをすることからこう呼ばれます。まず振戦とは、筋肉が不随意に(かってに)緊張、弛緩を繰り返し、リズミカルな震えをすることです。
軽微なものはだれにでもありますが、病的なものも原因によりさまざまな種類があります。
羽ばたき振戦は「肝臓の羽ばたき」の別名があるように、主に肝不全をトリガーとして引き起こされます。

主な症状

羽ばたき振戦は、主に肝性脳性の症状としてあらわれ、両手を前に出した状態にして手のひらに返した時に、筋肉の緊張が突然に失わられることによって、手指が不規則に震える症状のことです。
ストレス、飲酒などによっても振戦は起きますから、注意が必要です。振戦自体は誰にでも起こる可能性があります。しかし、異常な振戦が起こると病気になってくるので、すぐに病院などに行きましょう。

主な原因

羽ばたき振戦の原因は、肝機能障害などの他の疾患により引き起こされる脳症です。
肝臓や腎臓、心臓の機能低下の他にも低カリウム血症やアルコール依存症、あるいは代謝異常による脳の疾患といったような要因によって、脳の機能異常が起こり発症します。
脳機能の異常によって、腕の筋肉のコントロールに影響が出て、この病状を示すようになります。

主な検査と診断

羽ばたき振戦の検査方法の最も一般的なものは、腎臓や肝臓の機能を調べるためにの血液検査です。
振戦にも数多くの種類があるため、振戦の特徴からそのタイプを確定します。さらにそのタイプによって治療の仕方も変わってきます。
振戦があればすぐに病院に行き、医師の診察を受けるべきですが、ほとんどの場合治療の必要がありません。不規則な震えが起きたときのみ検査をされたほうがよいといわれています。

主な治療方法

羽ばたき振戦の治療法は、タンパク質の摂取を制限することと薬物療法があります。
例としては、ラクツロースという人工的な二糖類の下剤を服用して腸管の有害細菌の増加を抑えてアンモニアの生成と吸収を抑制したり、吸収の良くない抗生物質を使ってアンモニアを生み出す細菌を殺したり、特殊アミノ酸製剤(分岐鎖アミノ酸)を使用したりします。