軟骨無形成症 ナンコツムケイセイショウ

初診に適した診療科目

軟骨無形成症はどんな病気?

軟骨無形成症は遺伝子の異常により起こる全身の病気です。遺伝子の突然変異で起こることがほとんどで、成長軟骨の発達が悪いので手や足が短くなり低身長なのが主な症状です。様々な合併症が起きないようにする為の対処的な治療がほとんどで、症状を治療するための根本的な治療法は現段階ではありませんが、最近では身長やプロポーションへの効果を期待しホルモン投与が行われる場合もあります。

主な症状

軟骨無形成症の主な症状は低身長です。手や足に存在する長い管状の骨が上手く発達しないため、本症を患っている人の平均で男性でも130cm、女性でも124cmにしか成長しません。また軟骨の形成が不十分であることから腰痛・関節痛などの障害、無呼吸、中耳炎などの深刻な問題もあります。本症による知的障害はありませんが中耳炎によって聞こえが悪くなり、言語障害になることはあります。

主な原因

軟骨無形成症という病気になる原因として考えられるのは、親からの遺伝により発症するもので軟骨を形成する遺伝子の異常であるとされています。成長軟骨細胞の細胞膜にある増殖因子の受容体に異常が起こることで、骨を形成する軟骨の成長が抑制されて手や足の骨の成長が低下してしまいます。親から遺伝によるものと考えられていますが、実際の患者の多くは親には遺伝子異常はなく本人の遺伝子の突然変異に因るものと考えられます。

主な検査と診断

軟骨無形成症の診断は、まず、生まれてからすぐに診断されることが多く、頭や、顔、指に特徴が現れます。また、その後に疑いがもたれた場合の検査方法は、外見的身体症状を検査、x腺検査、遺伝子検査などを総合して、診断することになります。主に線維芽細胞胞増殖因子受容体3系の異常によることが判明されていて、遺伝子異変によるものがほとんどです。

主な治療方法

軟骨無形成症の治療法は、ホルモン剤の投与や外科的処置により行われます。遺伝子に起因する病気であるため、根本的な治療手段は見つかっていないのが現状です。しかし、成長ホルモン剤の投与によって、病状の改善が認められています。また、脚延長術などによって外科的に治療を施す方法もあります。合併症の水頭症などに対する治療も行われます。