骨形成不全症

初診に適した診療科目

骨形成不全症はどんな病気?

骨形成不全症は、易骨折性や進行性の骨変形の骨脆弱性をしめす病状に加えて、さまざまな程度の結合組織の病状を示す先天性の疾患で、小児慢性特定疾患にも指定されている病気です。原因としては結合組織の成分であるI型コラーゲンが生まれついて少ない、しっかりとしていないとする様々な異常によって引き起こされます。基本的にI型コラーゲン遺伝子の異常が原因ですが、遺伝子に異常が無いケースもあります。

主な症状

骨形成不全症は生後にすぐ死亡してしまう重症型のものから、偶然発見され、ほとんど無症状のものまでさまざまあります。骨折しやすくなる易骨折性や進行性の骨変形などの長管骨の脆弱性、脊椎の変形に加えて、成長障害や青色強膜、象牙質形成不全、関節、皮膚、難聴が起きます。重症度や青色強膜・象牙質形成不全の有無により、I型からIV型に分類されます。

主な原因

骨の形成にとってとても重要な1型コラーゲンという遺伝子の変異が、骨形成不全症の原因のほとんど大半を占めます。この病気は遺伝性疾患によるもので、両親のうち片方がこの病気である場合、約半分の確率で子供に遺伝する常染色体優性遺伝が基本とされていますが、その他の遺伝の形をとることもあります。また、両親に遺伝子疾患がみとめられない場合にも、遺伝子の突然変異によって発症することもあります。

主な検査と診断

骨形成不全症の検査方法としては、患者様に遺伝的な症状があった場合に、骨の形成不全症の検査が必要になります。この症状の診断を確定するためには、レントゲン検査で全身の骨化の不良を確認したり、骨折の有無を確認したり、頭蓋骨で菲薄化が確認できるかどうかを検査します。又、血液検査では骨の代謝マーカーを用いた検査が行われ、骨の代謝の速度が測定されて、この症状の有無が検査されます。

主な治療方法

骨形成不全症の治療法は、まだ特効薬的な方法は解明されていないのが現状ですが少しでも骨折を予防するために、内科的な治療としては、骨折頻度を少しでも減少させるためにビスフォスフォネートを静脈内投与します。外科的な治療としては、骨折の際には観血的骨整復術、四肢が変形した場合は骨切り術、長官骨変形予防のために大腿釘挿入がなされます。