結合体双生児はどんな病気?
結合体双生児(シャム双生児)とは体が結合した状態で生まれた双生児のことです。およそ5万から20万出生にあたり1組程度の割合で出生すると言われています。
この双生児は主に一卵性双生児の場合がほとんどで、通常10日以内に受精卵が完全に分裂した場合は体が結合することが無い。
一方でこの双生児の場合は受精後13日以降に受精卵が分裂するが、部分的な分離によって結合体になる。結合した部分によって、胸結合体、頭蓋結合体となる。
結合体双生児の主な症状は?
結合体双生児(シャム双生児)は、身体のどこかがくっついて産まれてきます。その症状としては、本来独立した個人個人であれば、二つあるはずの器官が一つしかなかったり、癒着した状態になっている場合があります。特殊なケースとして、頭蓋結合の場合は、双子の片方が成長した方に寄生しているような状態で産まれてきます。
寄生している方の反応はとても鈍く、独立した命と呼べるような状態ではありません。
結合体双生児の主な原因は?
結合体双生児(シャム双生児)とは、本来一卵性双生児として産まれてくる双生児が、細胞分裂の際に何らかの形で細胞分裂がうまくいかず、くっついたまま別個体として不完全な状態で細胞分裂を繰り返した結果が原因の奇形です。この発生率は、人種によって異なる場合が多いといわれています。
白人より黒人が多く、黄色人種は少ないです。枯葉剤や放射線による場合も指摘されています。
結合体双生児の主な検査と診断方法は?
結合体双生児(シャム双生児)の検査方法は、胎内においてはエコーなどの検査によって簡単に判断することができます。エコーを実施すると、そこで頭部が複数存在していながら身体は一つしかない、または双子のようにみえて、その体がどうも連結しているようにみえる、といった場合には、この病気を疑うことができるのです。
状況に応じてCTをとって正確な状況の把握をすることもあります。
結合体双生児の主な治療方法は?
結合体双生児(シャム双生児)の治療法としては、双生児を分離するために外科手術を行う必要があります。以前までは、外科手術によって分離することは難しいとされていましたが、現在の技術では行うことが可能となっています。
心臓や脳といったような重要な器官が結合している場合においても、生存する可能性がありますので、この場合でも外科手術を行える可能性があります。