起立性調節障害 キリツセイチョウセツショウガイ

初診に適した診療科目

起立性調節障害はどんな病気?

起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)は、10〜16歳くらいの子どもに多く見られ、起立時にめまい、動悸、失神などが起きる自律神経の機能失調です。
寝起きが悪く、一日中ごろごろして、夕方になって元気になり、逆に夜には寝付けないという場合、単なる怠けではなく、もしかしたら病気かもしれません。

主な症状

起立性調整障害の症状としては、朝起きられない、立ちくらみ、全身倦怠感、立っていると気分が悪くなる、食欲不振、失神発作、動悸、頭痛、イライラしている、集中力が低下している、夜になると寝付けないなどがあります。
この病気は思春期の子供に起こりやすく、また本人の訴えでしか判断できない症状が多く、午後や夜には元気になることから怠けや学校嫌いと捉えられる場合もあります。
上に記したものが頻繁に出る子供には、この可能性を疑ってみる必要があると思われます。

主な原因

起立性調節障害は、自律神経の調節の乱れによって起こります。
午前中に交感神経が活性化せず5~6時間以上も後ろにずれ込んでしまうため、朝に身体が休止しているような状態になり、その一方で、深夜になっても交感神経の活動性が下がってこないので、夜は身体が元気になり寝つきが悪くなります。

主な検査と診断

起立性調節障害の検査方法としては、まず病院に行って起立性調節障害の症状の可能性があると判断されたら、血液検査や検尿、胸部のレントゲンや心電図をとるなど、あらゆる検査を行います。
これによって起立性調節障害をみつけるのではなく、これらに異常があれば別の病気、異常がない場合はこの病気の可能性が高いという判断のための検査になります。

主な治療方法

起立性調節障害の治療法は、軽症と中等症以上で異なります。軽症の場合、仮病や怠け者と思われることを避け、患者の心理的負担を軽減するために、担任教師など身の回りの人物に事情を説明することがまず必要です。
そして一日の水分摂取量を最低1.5リットル以上、塩分摂取量を最低10から12グラム以上摂ること、早寝早起きをすることなどから、症状の軽減が見込めます。
中等症以上からは、薬物療法も考慮されます。