DIC

初診に適した診療科目

DICはどんな病気?

DICとは全身のあらゆる血管内で血液凝固反応が起こり血管内に微小血栓が多くできて臓器不全が起こるとともに、凝固因子と血小板が必要以上に消費されてしまい止血機能が低下し出血しやすくなる状態をいいます。
悪性腫瘍や急性白血病などの基礎疾患と伴って起こる症状なので、治療の基本は原因を治療することと消費された凝固因子を補充することになります。

主な症状

DICの症状としては、原因となる病気に加えて、出血傾向や血栓による血行障害、それに伴う様々な臓器の障害が現れます。出血傾向とは、思い当たる原因が無いにも関わらず血尿や吐血、鼻血などの出血がみられ、一度出血すると止まりにくくなることです。
この病気にかかると、原因となる病気の治療が難しくなり、出血傾向と臓器の障害が加わり、患者の65%が亡くなっています。

主な原因

DICは他の病気と共に発症するものです。その病気には、胎盤剥離などの産気、転移した悪性腫瘍、急性の白血病、敗血症などの重い感染症、重い肝臓病、膵臓炎、毒ヘビなどにかまれたりして起こる急性の溶血反応、全身性の血管炎、広範囲のやけどや外傷、外科手術、大動脈瘤などが挙げられます。
これらの病気の悪化に伴う生体内の抗血栓性の制御を超える量の凝固促進物質が、血管内に流入することが原因です。

主な検査と診断

DICの検査は、血液検査によって行います。この疾患では血小板数の減少やフィブリノゲンの低下などが観察されます。
またこの病気を正しく評価するためには凝固線溶系の詳細な検査が必要になります。

主な治療方法

DICを治すためには、まずは原因となる病気を治療することが最も重要です。それと併せて行われる治療法には、抗凝固療法と補充療法と言ったものがあります。
抗凝固療法では、この病気により引き起こされた過凝固を制御するためにヘリパンと言うものを使って治療を行います。
この病気の消費性凝固障害により起こる出血傾向を抑えるために、抗凝固療法と併用して濃厚血小板や新鮮凍結血漿などを投与して血液成分を補充する補充療法を行います。