先天性風疹症候群

先天性風疹症候群はどんな病気?

先天性風疹症候群とは妊婦が妊娠初期に風疹のウィルスに感染し、体内の赤ちゃんも感染してしまい障害がおきることをいいます。生まれてきた赤ちゃんは白内障や緑内障、心疾患、精神運動性発達遅滞などがみられます。これは妊娠8週までに感染する場合です。妊娠20週までなら難聴のみの罹患が多いです。また妊娠後期ならば胎児に感染しても先天異常はおこりません。

主な症状

先天性風疹症候群の症状は先天性心疾患、難聴、白内障があげられます。これ以外にも発育のおくれが見られる発育遅延、精神の発達に遅れがある、糖尿病、網膜症、眼球が小さく、視力低下をおこす小眼球、緑内障、肝臓と脾臓がはれる病気の肝脾腫、血小板減少性紫斑病、小頭症、水頭症、脳性まひ、溶血性貧血、間質性肺炎、歯の異常などがあります。

主な原因

先天性風疹症候群は、妊娠の初期に母親が風疹にかかることが原因で出生児に起こる様々な障害のことをいいます。妊娠1ヶ月で50%、3ヶ月以内だと20%の高確立で発症し、6ヶ月を過ぎると起こりません。免疫のない妊婦さんが、風疹ウイルスに感染すると、血液を介し胎盤を通じて胎芽、胎児に感染します。現在風疹が流行しているので妊婦さんは感染しないよう気をつける必要があります。

主な検査と診断

先天性風疹症候群の検査方法は、血液を採取することによって行います。血液のなかに抗体ができているのかどうかをきちんとチェックするのですが、これには時間がかかりますからじっくりと待てるくらいでなくてはなりません。そして数週間から数ヶ月程度の時間を経て、抗体はできているかどうかの判断がくだされます。そして抗体があれば病気であることがハッキリするのです。

主な治療方法

先天性風疹症候群に対する治療法というものは現在ありません、この病気は軽症であれば自然に治るのを待てばよいですが、手術を行う場合もあります。白内障の手術も難聴に対する人工内耳による治療も完治は困難です。そのため一番の治療方法となるのは、予防接種を受けることです。生後12から24か月に1回、5から7歳に1回MRワクチンを行います。

先天性風疹症候群の初診に適した診療科目