一酸化炭素中毒 イッサンカタンソチュウドク

一酸化炭素中毒はどんな病気?

一酸化炭素中毒は毎年冬によく起こります。一酸化炭素は無味無臭で空気とほぼ重さも同じです。血液中のヘモグロビンと強く結びつくため、微量でも一酸化炭素を吸い込むことで身体は酸素欠乏状態となり最悪は死に至ります。
石油ストーブや練炭、またガス機器の不完全燃焼が原因になります。
暖房中は1時間に1回以上のこまめな換気が大事になります。

主な症状

一酸化炭素中毒の症状としては、まず、あくびがでてくる、吐き気がしてくる、嘔吐するといったようなものです。頭痛も出てきて、昏睡状態になり死にいたるケースもあります。
一酸化炭素は血液のヘモグロビンに比べて四倍の結合力をもっていますので、あっという間に中毒に陥ってしまいます。ですから、動きたくても、逃げたくても、それができなくなります。

主な原因

一酸化炭素中毒は普段の生活でも気を付けることが大事です。この症状を起こす原因には、屋内や換気の悪い場所での炭の使用、暖房器具の不完全燃焼、ガスコンロのガス漏れ、タバコや火の煙などがあります。
いずれも締め切った場所での火の使用により引き起こされることが多く、気付くことが遅いことが特徴です。
また、車の中にいるときに排気ガスが車内に入ることで起こることもあります。

主な検査と診断

一酸化炭素中毒の検査方法としては、来院時から一定時間ごとに行う一酸化炭素ヘモグロビンの濃度の検査や、酸素化と換気の状態、代謝性アシドーシスに関する情報を得るための動脈血ガス分析などが挙げられます。
また、そのほかにも、血液検査や生化学検査、胸部X線や心電図、さらには脳波やCTまたはMRI検査など、数多くの検査を受ける必要があります。

主な治療方法

一酸化炭素中毒が起きた時の治療法としては速やかに一酸化炭素を排泄し、低酸素状態にある生体組織に酸素を供給することです。意識があり自発呼吸のできる軽症の場合には新鮮な空気の元で呼吸で症状が改善します。
しかし、意識障害があり自発呼吸が困難な重症の場合には高圧酸素療法もしくは100%酸素による機械呼吸をおこなう必要があります。