トゥレット症候群 トゥレットショウコウグン

初診に適した診療科目

トゥレット症候群はどんな病気?

トゥレット症候群は、運動性のチック症と音声性のチック症を合併した重度のチック障害の事を言います。
チック症というのは、突発的に一部の動作や奇声などを発生させてしまい、これが一定期間続くような事を言います。チック症は突発的に起こってしまう症状ですので自覚があっても急に止めることなどは出来ませんが、薬物医療などによって改善することができますので、症状がある方は病院で相談してみましょう。

主な症状

トゥレット症候群においては、突発的で不規則な体の一部の速い動きや発声を繰り返すチックという症状を引き起こします。具体的には、咳払いや鼻ならしなどの音声チックや無意識のうちに不謹慎な発言を繰り返してしまう複雑なチックを起こすこともあります。
その他には、首ふりや腕を振り回したり、顔をしかめたりするなどの運動チックが起こることもあります。

主な原因

トゥレット症候群の原因は、親の愛情不足や育て方の問題だと言われていたこともありますが、近年は研究も進み、脳内神経伝達物質のドーパミン系の神経が過剰に活動していることが主な要因ではないかと考えられています。
また、遺伝的な要因も強いと考えられていますが、家系の中で発症例がない場合でも発症する場合があるので、遺伝的要因だけが理由ではないということです。

主な検査と診断

トゥレット症候群の検査方法としては、運動トゥレット障害と音声トゥレット障害の有無、頻度や期間、年齢等が考慮されて診断されることが多いです。確定するための血液検査や神経学的検査は今のところ存在していません。
この病気に合併される症状として、多動性障害や強迫性障害がありますが、その検査を行うことで付随して見つかることが多いです。

主な治療方法

トゥレット症候群の治療法は薬物療法と精神療法の2つに分類されます。前者の薬物療法の場合、抗ドーパミン作用の強い抗精神薬、ハロぺリドールやピモジド、クロニジンが非常に高い効果をもたらします。
後者の精神療法の場合はストレス因子の除去、また周囲に対して病気の理解を求め、患者が社会に適応していくことができるようにし、患者の精神を支えることで軽快することが期待されます。