過活動膀胱

過活動膀胱はどんな病気?

過活動膀胱はOABOveractive Bladderとも呼ばれ、尿意切迫感を伴った排尿障害の一つです。膀胱が過敏になっており、十分に蓄尿していないにもかかわらず、急な尿意が出現し、頻尿、夜間頻尿を認める状態をいいます。時に間に合わずに漏れてしまうこともあり、これを切迫性尿失禁と言います。男女共に患者数は増えており、40歳以上の12%800万人)に症状が見られ、50歳以上では男性にやや多くみられます。前立腺肥大症患者の8割に過活動膀胱を合併しているとも言われます。

主な症状

過活動膀胱の症状とは、①突然我慢できないほどの尿意を催す尿意切迫感、②尿意のために夜中に何度も起きてしまう夜間頻尿、③突発的な尿意を我慢できずもらしてしまう切迫性尿失禁などがあります。膀胱と脳の連動がうまくいかず、排尿を意識的にコントロールすることが難しくなり、度重なる尿意のために、仕事や睡眠にも支障をきたしてしまいます。

主な原因

加齢にともなう神経伝達速度の低下(神経性)や、加齢や出産、肥満による骨盤底筋のゆるみ、男性の前立腺肥大症など(非神経性)が指摘されています。原因不明が一番多いとされています。

主な検査と診断

過活動膀胱質問用紙による病状確認、膀胱内圧測定、尿流量測定、もれた尿の量を正確に測るために行うパッドテスト、咳をしたりいきんだりした際に尿漏れをおこすかどうか実際にやってみるストレステスト、内視鏡を使って膀胱や尿道の状態を調べる膀胱尿道鏡検査、静脈注射で造影剤をいれ、膀胱や尿道の状態をX線で撮影する尿路造影の検査などを行い、過活動膀胱を診断します。

主な治療方法

過活動膀胱の治療法は、生活習慣を改善する行動療法と薬物投与による薬物療法が効果的です。行動療法は、利尿効果のあるカフェインの過剰摂取を避け、膀胱の働きを改善させるための訓練を行います。膀胱訓練は、数分~数十分で行きたくなっていたトイレを少しでも我慢してトイレの間隔を長くすることが目的で、決して我慢し過ぎない事が大切です。男性患者の場合、前立腺肥大症の治療も過活動膀胱の治療に役立ちます。薬物療法として、抗コリン剤やβ3作動薬が症状に合わせて選択されますが、口渇、便秘などの副作用に注意が必要です。

過活動膀胱の初診に適した診療科目

過活動膀胱に関連する病名


診断・診察できる病院・クリニック

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