石灰沈着性腱板炎

初診に適した診療科目

石灰沈着性腱板炎はどんな病気?

石灰沈着性腱板炎とは、突然発症する肩の痛みを呈する疾患で、肩に強烈な痛みがあるため、患側の腕や肩を動かすことが出来ませんし、夜も寝に付くことが出来なくなります。時間的に夕方から夜間にかけて痛みが強くなることがあります。
治療法としてはほとんどの場合は保存治療、消炎鎮痛剤の内服やステロイド、局所麻酔を混和し滑液包に注射します。

主な症状

石灰沈着性腱板炎の症状は、きっかけも無く突然に起きる、耐え難いほどの肩の痛みから始まります。そして、強い痛みのために、肩や腕を動かしたり、挙げることができなくなります。夕方から夜にかけて痛みが強くなることもあり、眠るのも苦しくなるほどです。
また、痛みが続く期間によって急性型、亜急性型、慢性型の3つに分けることができます。

主な原因

石灰沈着性腱板炎は、リン酸カルシウム結晶という石灰が沈着することによって引き起こされます。沈着したリン酸カルシウムはミルク状から歯磨き粉状、そして石膏状へと硬くなっていきます。
リン酸カルシウム結晶は身体のどこの関節にも沈着する可能性がありますが、特に沈着することの多く見られるのが肩の関節です。
しかし、なぜこのような現象が起こるのかについては、くわしい原因は特定されていません。

主な検査と診断

石灰沈着性腱板炎は、痛いところの部位と、動きの状態で判断します。肩の関節の関節包や、肩峰下滑液包を含めた滑液包の炎症と症状が似ています。わかりやすくいうと、五十肩の症状と似ています。
検査方法ではレントゲン撮影が使われます。CT検査や超音波を使った検査をする場合もあります。
腱板断裂も調べるときにはMRIを使用することもあります。

主な治療方法

石灰沈着性腱板炎の治療法は、抗炎症剤投与やリハビリです。この病状では強い痛みを伴うため、痛みを除去するための治療が必要です。そのため、非ステロイド系抗炎症剤を処方して、炎症を治めるようにします。
また場合によっては、肩峰下滑液包内注射を行うこともあります。その後は、リハビリテーションや温熱療法によって、症状の改善を図っていきます。