慢性糸球体腎炎 マンセンシキュウタイジンエン

慢性糸球体腎炎はどんな病気?

慢性糸球体腎炎とは、急性の糸球体腎炎が続くか、蛋白尿や血尿が発見されてから1年以上続いている状態のことを指します。この病気の詳しい原因は判明していませんが、免疫が関係していると考えられます。主に症状としては、上気道炎などなどの感染から続くものから、健康診断などの尿検査で蛋白尿や血尿が見受けられた場合に糸球体腎炎が診断されることがあります。

主な症状

慢性糸球体腎炎は、急性に比べ無症状な場合もありますが、急性と似た状態になることがあります。多くは、咽頭炎、扁桃炎などの上気道炎から、一定の潜伏期間を経て、血尿、尿蛋白、乏尿、浮腫、高血圧などが見られてきます。目で見て分かる血尿は3割程度、すべてが検査でわかる血尿です。また、むくみも出て、顔面、まぶたのむくみに起床時に気づく事があります。血圧はほとんどの場合が通常の血圧よりも上昇します。

主な原因

慢性糸球体腎炎とは腎臓の糸球体部分でたんぱく質のろ過が機能しなくなってしまった状態から腎炎を起している状態をいいます。原因としては、多くが糖尿病により腎臓の毛細血管を駄目にしてしまうことでおきていることが医学的に解明されています。そのため糖尿病の進行している人は、腎臓を痛めやすいのでかなり注意が必要になってくるのです。

主な検査と診断

慢性糸球体腎炎の検査方法として、尿検査があります。蛋白尿、尿潜血反応が認められた場合、陽性となります。この病気にが疑われる場合には、一番大切な検査です。また、血液生化学検査で尿素窒素、血清クレアチニンなどの値を調べます。血清学的検査というのも行われます。他には、腹部のX線検査や腎超音波検査で、腎臓の大きさを調べたり、胸部X線検査で肺出血の有無を調べます。

主な治療方法

慢性糸球体腎炎の治療法ではではいくつかの薬を用います。アンジオテンシン変換酵素阻害薬やアンジオテンシン受容体拮抗薬は主に血圧を下げる目的で使われますが、この病気自体の治療にも有効とされているため、血圧のそれほど高くない患者に対しても使われます。副腎皮質ステロイドホルモン剤はネフローゼ症候群をともなう場合に使用されます。