慢性中耳炎 マンセイチュウジエン

初診に適した診療科目

慢性中耳炎はどんな病気?

さまざまな菌が原因で、鼓膜の内側(中耳)に炎症が起こるのが急性中耳炎です。耳痛や耳垂れなどの症状が出、その後、鼓膜に穴が開きそこから膿が出ます。急性中耳炎を繰り返したり、治療が不十分な場合、慢性中耳炎へと進行します。急性中耳炎の際、排膿のため空いた穴は自然に塞がりますが、慢性の場合この穴が開いたままになります。そこから細菌が入りやすくなり、また鼓膜に穴が開いているため難聴や耳なりを引き起こします。

主な症状

慢性中耳炎になると、鼓膜に穴があいたままになっていることによりおこる難聴という症状がみられます。また、風邪をひいたときや、耳の中に水が入ったりすることにより中耳に炎症がおこりやすくなり、膿がたまったり耳だれがでたりします。しかし鼓膜に穴があいているために膿が内耳を圧迫することがないために痛みはありません。穴がおおきくなるとかなり耳の聞こえが悪くなります。

主な原因

慢性中耳炎の原因についてです。50才以降に見られた場合は、加齢により、耳管の働きが低下することによりおこります。なので、誰もがなる要因を持っています。また、若い頃にある場合もあります。年齢的に二十代から三十代が多く、病気によるなどの要因がないにもかかわらず、突然、おこる場合があります。また、小さい頃に中耳炎になったことがあるとなりやすい傾向にあります。

主な検査と診断

慢性中耳炎の検査方法は、視診によって詳しく鼓膜の炎症や石灰化などの状態を調べることと、純音聴力検査によって、疾患による難聴の程度を確認します。視診を行う際は、手術用の顕微鏡や拡大耳鏡など専用の機器で拡大して行います。耳漏がある場合は、耳漏を採取し、細菌検査を行います。検出された最近の種類によって、治療に用いる抗生剤を決定する判断材料になります。

主な治療方法

慢性中耳炎の治療では、分泌物がなく耳が乾いている状態と聴力が正常であることを目指します。そのための治療法として、耳だれを吸引して取り除き、細菌感染が確認できれば抗生物質の点耳薬などを用います。また鼓膜に孔があるケースでは、症状の再発防止と聴力の改善のためにこの孔をふさぐ手術をします。鼓膜の手術には、孔をふさぐだけのものと耳小骨の再建を伴う手術があります。